エクスペクテーションと単なる期待の違い


「期待感」にはやっかいな側面があります。

 

コーチングの重要な概念として、expectation(期待、期待感)というものがあります。

人間の持つ無限の可能性を阻害しているもは4つあり、その中ひとつがこの expectation の度合いです。

現在の自分に対する expectation が、自分のパフォーマンスの限界を作っているという考え方です。

逆に言えば、この expectation を高めていくことで、私たちはどこまでも自分のパフォーマンスを高めていくことができるとも言えるのです。

なので、私たちコーチは、クライアントが自らにどのくらい expectation を持っているかを観察します。

そして、クライアントが自身の可能性をもっともっと解放できるように expectation をするのです。

 

一方で、他人に「期待」をする人がいます。

そしてそういう人は、他人が期待通りにふるまってくれなかったら、ショックを受けて落ち込んだり、当の相手を攻撃したりします。

コーチとしての expectation も、クライアントに対する期待をするわけですが、仮に期待通りでなかったとしても、落ち込んだり攻撃したりはしません。

シンプルに、「あなたらしくない」と接するだけです。

何が違うのでしょうか。

 

他人に期待をする人は、コーチが expectation するように、他人が他人自身のゴールのために高いパフォーマンスを発揮することを期待するわけではありません。

他人が、自分の何かを埋めてくれることを期待します。

それは、

「優しい言葉をかけてほしい」

「仕事をふってほしい」

「思い通りの答えを教えてほしい」

「なんでもいいから全肯定してほしい」

「自分のことを好きになってほしい」

「いつなんどきも相手をしてほしい」

「お金をわたしてほしい」

「自分のことを評価してほしい」

といったものです。

つまり、全部自分のためなのです。

自分の何かを埋めるために、他人に期待をするのです。

 

これは、自己評価の低さからくるものであるとコーチングでは考えます。

コーチングにおける自己評価の概念は、2つあります。

エフィカシー(self-efficacy)セルフ・エスティーム(self-steem)です。

いずれも自分で自分のことを評価する指標です。

自分で自分を評価することができていれば、他人にそれを埋めてもらう必要はありません。

だから、他人になんとかしてもらおうという期待を持つ必要がありません。

そういう人は、何事も自分で達成できると信じているし、たとえ達成できなくても自分には価値があると思っています。

他人に期待する人も、本当は、自分で自己評価を上げていく方向へと進むべきなのに、他人に何かを埋めてもらうことを期待します。

それは自分に対する expectation とは真反対の方向でしょう。

期待通りにならなかった場合、その人にとっては実存の危機なわけだから、落ち込んだり攻撃的になったりするのです。

いかに自己評価が重要かということがよくわかるでしょう。

 

コーチは、クライアントにクライアント自身のための可能性が発揮されるよう expectation を向けます。

仮にクライアントの可能性が思ったように発揮されなかったとしても、落ち込んだり、ましてやクライアントを攻撃したりはしません。

なぜならコーチは、コーチ自身が徹底的に自己評価を高めるトレーニングを積み続けているからです。

たとえクライアントが expectation したほどにならなかったとしても、自分にはこの人を導くことができると確信しているのです。

「トレーニング」という言葉に注意してください。

自己評価は、まさにトレーニングのように、毎日の蓄積と、正しい取り組みによって、どこまで高めていけるのです

決して固定的なものではありません。

つまり、あなたもいくらでも変えていけるということです。

私はそれをあなたに「expectation」 しています。

成功法則を探し求める人たちが知っておくべきこと


苫米地式認定コーチ、TICEコーチの高嶋 芳幸です。

世の中にはさまざまな成功法則があります。

仕事で成果を出すためのものであったり、人間関係を円滑に進めるためのものであったり、究極的には幸せになるためのものであったりと、実にさまざまです。

私はよく「いったいどの成功法則ががいいのですか」と尋ねられます。

具体的な方法がたくさんあって、何を拠り所にすればいいのかわからないのでしょう。

そこでこの記事では、そのような成功法則にあふれた現代で、私たちは成功法則をどのように捉え、扱っていていけばいいのかについて書いてみたいと思います。

成功法則

成功法則にはさまざまなバリエーションがあります。

たとえば、

・できるビジネスマンは少食の人が多い、だから少食になりましょう

・よい経営者であればあるほど、腰が低く、物腰が柔らかいものだ

・「ありがとう」という言葉を何度も繰り返し唱えせば、幸せになれます

・会社を発展させたいのならトイレを掃除しましょう


などといったものです。

実にたくさんの種類があるこういった成功法則ですが、突き詰めるとこれらはすべて、

「◯◯すれば、うまくいく」

というものです。

本当にこれは正しいのでしょうか。

成功法則への誤解

よく考えてみればわかると思いますが、誰のどのような状況に対しても正しいといえる「◯◯すれば、うまくいく」というものはあり得ません

少食にしてもビジネスでうまくいかないことだってあるだろうし、「ありがとう」をいくら唱えても不幸せな人もいるでしょう。

能力がずば抜けて高い経営者の中にも、高慢な鼻持ちならない人もいます。

また、トイレが汚くても会社が発展することだってあるはずです。

そもそもの話、この世の中で確定的なものは何一つありません。

あるのは確率として高いか低いかの問題だけであり、「必ずこうなる」という状態が作り出せないことは、科学的にも明らかにされています。

よって、上記の成功法則は、

・少食の人の方ができるビジネスマンである確率が高い

・よい経営者ほど、腰が低く、物腰の柔らかい人が多い

・「ありがとう」という言葉を何度も繰り返したほうが、幸せになれる確率が高い

・トイレがきれいな方が会社が発展する確率が高い

と言い換えられるべきなのです。

もちろん、その根拠やどのくらいの確率かまでしっかりと説明される必要があります。

 

完全情報への憧れ

実際には、成功法則について書いてある本も、明示的、暗示的に「絶対ではないが確率は高い」という表記をしているのかもしれません。

しかし、これは読み手の問題ですが、どうしても「必ずうまくいく方法」を欲しがってしまい、ついついそこに絶対を見出してしまいます。

人間は、そもそもが不完全な世界に生きる不完全な情報処理システムであるので、本能的に完全なものを求めてしまうという性質があります。

だからこそ、「◯◯すれば、うまくいく」といった成功法則を求めてしまうのです。

ほどほどの参考程度にするくらいならばいいでしょう。

しかし、ついのめり込んで妄信し、極端な行動に出てしまったりすることがあります。

たくさんのお金をつぎ込んでしまったり、迷惑がられても肉親、友人、知人等に熱心に勧めて回るなどといった行動です。

あるいは逆に、うまくいかないと感じ始めると「この成功法則は完全に間違ってる、騙された」などといって全否定に走ったりもします。

その場合も懲りたわけではなく、次なる「完全な」成功法則を求め、さまよい続けることになります。

さて、このように、人間の完全情報への憧れという抗しがたい性質に基づいたこの問題を、どのように考えればいいのでしょうか。

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二つの世界観

まずは自分の世界観を確認するところから始めましょう。

世界観とは、あなたが世界をどのようなものとして認識しているかのことをいいます。

コーチングの大家、ルー・タイスは、世界観には大きく二つのあり方が存在すると述べました。

一つは、ニュートン的世界観です。

そしてもう一つは、ホワイトヘッド的世界観です。

ニュートン的世界観とは、神が作った完全な世界(a perfect world)があり、人間はそれを壊そうする存在であるという世界観です。

そこでは、そもそも物事は固定的であり、変化することは一時的なものでありその本性ではないと考えられます。

一方で、ホワイトヘッド世界観とは、この世の中は変化することこそが常態であり、流動的なものであるという世界観(a dynamic world)です。

物事は流動的であり、世界は神と人間が共に想像していくものとして認識されます。

ルー・タイスは後者の世界観を採用しましょうと言っています。

だからこそ私たちは変化・成長する無限の可能性があると考えられるようになるからです。

完全な成功法則などない

さて、この世界が流動的なものであるということは、完全なものはないということも同時に言えるはずです

さきほども書きましたが、このことは、科学的にも証明されています。

完全なものがない以上、完全な成功法則もないということになります。

このような知的な理解を通し、成功法則に完全を求めること自体がナンセンスであるという態度を自分の中に作ることで、いたずらに成功法則に依存してしまうこと自体を避けることができるでしょう

また、完全な成功法則がないと腑に落ちれば、かえって成功法則の上手な使い方が見えてきます。

アティチュードを作り込む

誰がどう考えても間違っているような成功法則であれば論外ですが、多くの成功法則はそれなりに頷けることを述べているものです。

だったら、それを完全否定してしまうのも考えものでしょう。

とりあえず、まずは試しに成功法則をもとに行動してみればいいでしょう。

そしてその結果、想定通りの展開となればよしとします。

しかし、想定外の展開がとなることもあるでしょう。

ここが重要です。

そもそも完全な成功法則がないのだから、想定外になること自体驚くことでもなんでもありません。

普通に「ある」ことなのです。

その上で、「この成功法則をこの場面で私が用いると、このような結果がでてくるという情報が得られてよかった」という解釈を与えていきます。

コーチングの用語で「特定の出来事に対する感情的な反応の傾向」のことをアティチュード(attitude)と呼びます。

成功法則を用いて想定外の展開が現れたとしても、「新しい情報が得られて喜ばしいことだ」とか、「なるほど、この成功法則はこういう場合は当てはまらないのだな、知れてよかった」などというように、アティチュードを上手に作り込んでいけば問題ありません。

それどころか、想定外の事態を上手に切り抜けられるマインドが育つ、絶好の機会になるのです。

エフィカシーを上げる

とはいうものの、成功法則を用いても期待通りの展開とならなかった場合は、たじろいでネガティブな情動が湧いてくることは無理もないでしょう。

エフィカシー(self-efficacy)という概念があります。

コーチングの中で使われる際には「ゴール(goal)達成のための自己の能力の自己評価」のことを指します。

この概念は、もともとアルバート・バンデューラという心理学者によって形式化され、それをルー・タイスが自身のコーチングの理論の中に組み込みました。

エフィカシーが高ければ、失敗をしても立ち直るのが早いと言われます。

想定外であるとは、すなわち失敗をしたということです。

しかし、ゴールを設定し、そのゴールを達成する能力が自分にはあるのだという確信、すなわちエフィカシーが高ければどうでしょうか

仮に成功法則が思うような展開を生まなかったとしても、一時的に湧くネガティブな情動をはねのけ、先ほど述べたようなアティチュードを無理なく選択することができるでしょう

つまり、上手に成功法則を利用していくためには、エフィカシーを上げていけばいいということもわかります。

望ましいアティチュードを選択し、エフィカシーを上げれば、成功法則に振り回されるのではなく、成功法則を自分のケースにうまくあてはめながら、前向きに活用することができるはずです。

 

まとめ

成功法則に絶対を求め、振り回されてしまう人に向けて書かれた記事でした。

そもそも世界は流動的なものであり、絶対的なものはないと深く認識をした上で、自分に合わせて上手に活用すればいいということでした。

そのために、望ましいアティチュードを選択し、エフィカシーを上げればよいということでした。

参考にしていただけると幸いです。

お金を稼げない人のためのマインド設計術

 

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苫米地式認定コーチ、TICEコーチの高嶋芳幸です。

資本主義社会に生きる我々にとって、どこまでもついてまわるのがお金の問題です。

多くの人たちにとって、お金を稼げるかどうかは死活問題であり、だからこそお金を稼ぐノウハウが出回っているのです。

ところで、お金を稼げない人にはある共通点があります。

その共通点とは、太っているとか、節約できないなどといった表面的なことではありません。

あたりまえですが、太っていても稼いでいる人はいますし、節約できなくても稼いでいる人はいます。

私たちコーチが興味があるのは、その人のマインド(脳と心)です。

その人のマインドのあり方がどのような状態なのかに、一貫して興味を示します。

そしてそんなコーチから見れば、稼げない人には共通するマインドがあるのです。

この記事では、稼げない人に共通するマインドを解説し、どのようにして稼げるマインドを作っていくのかを考えてみたいと思います。

 

稼いでいるとは何か

稼げるマインドをつくるには、まず稼いでいるのはどのような状態なのかを考えなければなりません。

稼いでいるとはどのような状態をそう呼ぶのでしょうか。

あなたにとって1000万円は稼いでいると言えますか。

とても稼いでいるとは思えないと言う人もいれば、それだけ稼げればたいしたもんだと言う人もいるでしょう。

では、150万円ではどうでしょうか、あるいは、1億円ではどうでしょうか。

それぞれにバランスの違いはあるものの、どんな金額であれ、それを稼いでいると感じる人もいればそうでもないと感じる人もいるでしょう。

つまり、稼いでいるかどうかとは、本来金額では測れない問題なのです。

どのくらいの金額を稼いでいるというかは、その人によって変わる相対的な問題であるということです。

この点には注意が必要です。

なぜなら、金額を基準にして稼いでいる状態とは何かを決めてしまった瞬間、いつまでたっても終わりのないお金のレースに参加することになってしまうからです。

たとえばあなたが1000万円を稼いでいる状態と決めたとします。

それは、いまの収入500万円よりも2倍だからということだとします。

しかし、どこかには1200万円稼いでいる人がいるでしょう。

そうすると、そちらのほうがいいなあと思ってしまいます。

稼いでいる状態の基準を金額の絶対量にしてしまっているということは、金額は多いほうがよいという価値観に同意したと同じことだからです。

この場合の稼ぐとは、たくさんの金額を手に入れることだと決めているということです。

論理的に考えて、いくら稼ごうが自分よりも稼ぐ人は必ずいるはずです。

だとすると、世界で一番稼いでいる1人以外はいつまでたっても稼げない自分に悩んでしまうということになります。

このように、稼いでいる状態を考える際には、金額の多さで決めてしまってはまずいのです。

 

稼いでいる状態をどのようにして決めるか

金額から稼いでいる状態を決めることのリスクはお分りいただけたでしょうか。

どのようにすれば、私たちはこのリスクを避けながら、稼いでいるという状態を決めることができるのでしょうか。

結論から言えば、まず欲しいものがあり、その金額の総計を収入が上回っている状態を稼いでいると決めるのです。

そもそもお金とは、それ自体に絶対的な価値があるわけではありませんでした。

大昔に物々交換をしていたころから、それでは不便であるという理由で生まれてきたものです。

お金は貯めることができるし、特定のもの以外とも交換できるし、持ち運びもしやすいしという理由でどんどんと広がりました。

こういった起源から考えてみると、そもそもお金とは、世の中の人が産み出したサービスや商品を交換していくのに便利な道具にすぎないということがわかるはずです。

だとしたら、お金の絶対量を多くすることを稼いでいる状態であると決め、盲目的にそれを目指すことがナンセンスであるとわかるはずです。

本来わたしたちが手に入れたいと思っているのはお金ではなく、他の人が産み出したサービスや商品であるはずです。

それがいつの間にか、お金そのものを手にいれることが目的になってしまっている人が多いということです。

ということで、まず一番最初に手に入れたいサービスや商品があり、それを手にいれるために必要なお金の金額が決まってくる、そして、その金額の総計を収入が上回っている状態が維持できれば、その人は稼いでいるということになります

ということは、たとえ年収150万円であったとしても、十分に稼いでいると言える人は存在してもいいということになります。

その人が手に入れたいと思っているサービスや商品が150万円以下であれば、その人は十分に稼いでいると考えてよいわけです。

その一方で、たとえ1億円の収入があったとしても、決して稼いでいるとは言えない人もありえるでしょう。

どうしても手に入れたいサービスや商品の総計が、1億円を超えてしまっていたらその人は稼げていないと考えられるからです。

以上のことからわかることは、稼ぐことのできるマインドを作っていくためのは、まず徹底的に自分の欲しいものが何なのかを考えるという段階を経る必要があるということです。

そして、自分の欲しいものの金額の総計を算出し、それを上回る収入を自分なりの稼いでいる状態であると決める必要があると言えます。

まずこれらが稼ぐマインドをつくっていくための出発点になるので、しっかりと考えてみてください。

 

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本当に自分の欲しいものを考えることは難しい

さて、自分の欲しいものはしっかりと考えてみたでしょうか。

実はこの瞬間に、なんだ自分はもうすでに稼げる人なんじゃないか、と気がつく人もいます。

いままでは収入の絶対量を他人と比べ、自分よりも多い金額を稼いでいる人を目の当たりにし、自分は稼げていないと感じていた人がいるかもしれません。

そんな人も、いざ自分が欲しいものを並べ、その総計を算出してみると、すでにその金額を自分の収入が上回っているという場合があるのです。

そういう人はいいのですが、実際に自分のほんとうに欲しいものを考えてみると、意外と思いつかない、考えれば考えるほどますますわからなくなったという人も多いと思います。

どう考えればいいのでしょうか。

実はその人に欠けているのはゴールなのです。

 

欲しいものはゴールから考える

本来欲しいものには目的があるはずです。

どこかに出かけるときに着たいからこの服がほしい、彼女を喜ばせたいからこの指輪がほしい、頭がよくなりたいから大学へ行きたい。

このように、何かが欲しいときにはその先に達成したい目的があるものです。

もちろん、ただ何かが欲しいという場合もあるでしょう。

それにしたって、その何かを手にいれる行為と目的がたまたま同じだっただけで、目的があることには変わりありません。

もしあなたが、自分の欲しいものが一体なんなのかわからないのだとしたら、あなたの未来にはゴールが不在である可能性があります

ゴールとはコーチングにおける最も重要な概念であり、すべてのコーチングはここからはじまるといっても過言ではありません。

(ゴールについての詳しい説明はこちらを参考にしてください→「コーチング理論から考える正しい目標設定の方法」「コーチング理論から考える一歩先に進んだ目標設定の方法」「コーチング理論から考える目標設定のリアリティーを上げる方法」

ゴールとはあなたがこの人生において、心から達成したいことだと考えてください。

その意味で、あなたの人生の究極の目的こそがゴールなのです。

究極の目的であるゴールが定まってはじめて、あなたにとって欲しいものが決まってきます。

そしてその中には、どうしてもお金がかかってしまうものがあるでしょう。

たとえばあなたのゴールが「世界で一番頭のいい人になる」ということであったとしましょう。

だとすると、世界で一番レベルの高い勉強が学べる場所に行かなくてはならないということになります。

それはあなたの住んでいる日本ではないかもしれません。

だとしたら、そこに潜り込み、生活をしていくためのお金が必要になります。

また、その実行の日まであなたは生き延びなくてはなりませんから、そのれまでの生活費も必要でしょう。

さらに家族がいる場合は、家族を養っていくためのお金が必要ですし、万が一のために資産を形成しておく必要もあるかもしれません。

このように、どうしても達成したいゴールがまず存在し、そのゴールを達成するためにはどうしても必要なものがあなたの本当に欲しいものであり、その必然の結果として稼いでいるという状態が決まるということなのです。

ゴールがなければ、欲しいものがわからないという理由がおわかりいただけたでしょうか。

 

稼ぐためには、稼ぐマインドを作る必要がある

さて、ゴールが設定され、その達成のために必要なことがわかり、それにかかる金額の総計が見えてきたでしょうか。

もちろんこれは大体の計算で構いません。

何も1円単位で決めなければならないというわけではありません。

そして、自分のゴールのためなのですから、必要だと思ったら遠慮なくその事実を受け入れることも重要です。

あなたが心から達成したいゴールのためなのですから、何も遠慮することはありません。

その上で次に行っていくことは、なんでしょうか。

そこでわかった必要な金額をどのようにして作っていくのかを考えることだと思うかもしれません。

お金を稼ぐ方法はたくさんあります。

労働、投資、起業などに加え、誰かに貸してもらう、誰かにお金をもらうなど、考えてみればいろいろとあります。

ですが、この記事ではそういった具体的な方法論には触れません。

まだその前にやるべきことがあるからです。

どのような方法をとるにせよ、お金をしっかりと稼いでいくためのマインドを先に作り込んで行かなくてはならないのです。

ゴールが定まり、稼いでいる状態はどのくらいの収入なのかが決まっても、まだ稼ぐためのマインドは完成していません。

ここをしっかりと作り込んで行かなければ、上記のいずれの方法をとっても稼ぐのに失敗してしまう可能性が高いでしょう。

 

お金は汚いと感じる人

稼げない人を観察していると、どうもお金を稼ぐことがよくないことであると感じているように見えることがあります。

それどころか、お金そのものが不浄なものであるかのように感じている人もいます。

その一方で、稼げていない自分の経済状態に対して思い悩んでいます。

よくよく考えてみて欲しいのは、お金そのものはなんら実体のない、いわば無色透明のものであるという事実です。

本当に価値があるのは、みなさんが産み出したサービスであり商品なわけであって、お金はそれらの交換のための便利な道具であったはずです。

そんなお金にきれいも汚いもないのです。

ところが、稼ぎたいと思う人に限って、お金を稼ぐことやお金そのものが汚い、あるいはお金を受けとることが悪いことのように思ってしまうケースが目立ちます。

これは、誰かにお金は汚いものであるということを強く刷り込まれた結果でしょう。

もし、お金が汚いものであるという認識のまま世の中を眺めたとしたら、どうなるでしょうか。

お金を上手に扱ったり、上手に稼いだりするというやり方が見えなくなってしまいます。 当たり前ですが、人間は汚いと思っているものに深く関わろうとはしないからです。

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アンカーとトリガー

アンカートリガーという概念があります。

アンカーとは碇のことであり、トリガーとは銃の引き金のことを意味します。

あなたが、過去に強い情動を伴う経験をしたとします。

たとえば、学校でいじめられたなどがそれにあたるでしょう。

そうすると、あなたの中では、学校はつらいものだという認識が出来上がり、学校に関する情報に接すると、いじめられたときに感じた嫌な情動やその記憶が湧いてくるようになります。

このときの学校に関する情報がトリガーであり、嫌な情動や記憶がアンカーということになります。

実はお金に関しても同様にことが言えます。

ネガティブな情動を喚起するようなお金に関する経験をした人は、お金の情報に接すると、その情動を再現してしまいます。

たとえば、お金は人間の人生を狂わすぞ、などと親から散々脅されて怖い思いをしながら育ったきた人は、お金の情報に接するとなんだか落ち着かなくなったり、もっと明確にお金は汚いと感じたりするようになります。

無意識のうちに、お金とできるだけ関わらないように生活したり、お金を受け取ることに罪悪感を感じたり、できるだけお金のことを考えなくてもいいような暮らしを設計するようになります。

そういった人がゴールを設定し、ゴールの達成のためには今の収入を大きく超える必要が出てきたとき、その方法を探ることに大変苦労します。

稼ぎたい気持ちがある一方で、いつまでたっても方法が見えなかったり、行動がとれなかったりするのです。

その根底には、このように、お金の情報をトリガーとして、嫌な情動や記憶が湧いてくる仕組みがあり、あなたがお金と関わることを排除しようとするのです。

これではいつまでたっても稼ぐ方法は見えてきません。

 

アンカーとトリガーをどうするか

この場合どうすればいいのかというと、実はもうこの文章を読むこと自体がその一部となっています。

アンカーとトリガーの関係は、人間の無意識下に沈んだまま、つまり自分でもよくわからないうちに動いているうちが強力で厄介なのです。

ということは、無意識下に沈み込んでいるアンカーとトリガーの関係を意識に上げてやるだけで、その効力はずいぶんと軽減されるということです。

さらにアンカーとトリガーの効力を弱めるために、もっと意識的にそのことについて考えてみましょう。

もしあなたが、ゴールのために稼ぎたいと思っているのにもかかわらず、なんだかお金は汚いもののような気がする、あるいは、自分がお金を受け取ることに罪悪感を感じる、お金を稼ぐ自信が湧いてこないという人であれば、お金と嫌な情動や記憶が結びついてしまっている可能性があります。

そういった結びつけには何の根拠もなく、あなたが自分のゴール達成のために必要な金額を稼いでいくために断ち切ることを決意してください。

それは強い自己決定であり、宣言です。

何度も繰り返しましょう。

そうすれば、稼ぎたいのにもかかわらずお金のことを考えることが苦しいという不思議な状況から解放されてゆくでしょう。

 

より良いアンカーとトリガーを作る

さて、自分のゴールに不要なアンカーとトリガーを断ち切ることができました。

せっかくなので、もっと前向きなアンカーとトリガーを結びつけるということをしみてはいかがでしょうか。

お金とあなたの関係を、ゴール側から定義し直す作業といってもいいでしょう。

あなたはゴールを設定し、それを達成するような生き方をすると決めました。

だとしたらそのために必要なお金を稼いでいる必要があります。

そのお金を稼ぐだけの能力が自分にはあるのだ、という強い意識を作ってしまうのです。

このような、ゴールを達成するための自己の能力の自己評価をエフィカシーと言います。

あなたのゴールを達成するのに必要な能力の一部が、お金を稼ぐことであるのならば、その能力は自分にはある、と強く宣言してしまうということです。

この宣言を、自分がかつて体験したポジティブな体感、情動を思い出しながら何度も繰り返します。

それこそほんとうに、何度も何度も繰り返します。

そうすると、自分はお金を稼ぐことのできる人間だという観念と、ポジティブな体感や記憶が強く結び付くことになります。

つまり、自分のゴールに合致したアンカーとトリガーを作るという作業です。

これこそが、ゴールに向けて稼ぐために自分のマインドを作り上げていくという行為に他ならないのです。

 

すべてのアンカーとトリガーをゴールにふさわしいものにする

さて、このことはお金を稼ぐということ以外に対しても有効です。

ゴールに向けてあるべき自分像というのは、お金を稼ぐだけではないでしょう。

頭が良くなる、人間関係を上手にマネジメントする、健康になる、常に落ち着いてリラックスできているなど、いくらでもあるはずです。

もしそれらの中で、ゴールに関係があるのにもかかわらずうまく手に入れられていないとしたら、まずは自分の中でそれらと嫌な情動や記憶が結びついているかどうかを検証してみる必要があります。

頭が良くなりたいのになれない、そういう人は、頭が良くなる必要なんてないと刷り込まれているかもしれません。

人間関係をよくしたいのにできない、そういう人は、人間関係なんて考える必要ないと刷り込まれているかもしれません。

健康になりたいのになれない、そういう人は、なんてお前は不健康なやつだ、そう刷り込まれているかもしれません。

いずれにせよ、無意識の中に浮かぶアンカーとトリガーを冷静に吟味し、ゴールに必要なもの以外は断ち切り、ゴールに必要な新しいアンカーとトリガーを作る

このようなマインド構築のサイクルを実現すれば、ゴールに必要なあらゆるものごとを次々と手に入れ、間違いなくあなたはゴールを達成できる人間になっていくと請け合います。

 

まとめ

この記事では、稼ぎたい人はどのようにマインドを作っていけばいいのかについて説明しました。

稼ぐとは、ゴールから考えて欲しいものの金額の総計を収入が上回る状態です。

その収入を上回るためには、不必要なアンカーとトリガーを断ち切り、必要なアンカーとトリガーを作る作業が大切であるということでした。

さらにその作業は、稼ぐことにとどまらず、ほかのあらゆるゴールに必要なことに対して効果的なマインド設計法であるということでした。 参考にしていただけると嬉しいです。

 

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