「『やりたいのに出来ないこと』そこにこそ幸福の糸口がある」


 

この記事には「やりたいのに、出来ない」ことにその人の幸福のチャンスがあり、その状態をどうマネジメントするかが書かれています。

 

「やりたいのに、出来ない」ことにこそ、その人にとっての幸福の糸口があります。「やる」と「できる」の関係は他に3種類あります。「やりたくて、できること」は、既にやっているでしょうから、その人にとっては当たり前であり、それはただの日常です。不幸ではありませんが、特別幸福感は生まれないでしょう。「やりたくないけど、出来る」ことには注意が必要かもしれません。出来るがゆえに、人はつい「これでいいか」と受け入れがちだからです。でも、結局はやりたくないことをやっていても幸福にはなれません。「やりたくもないし、出来もしない」ことは論外で、考えるまでもないでしょう。「やりたい思いがある一方で、なかなか出来ない」ことが実際に出来るようになる、あるいは出来るようになっていくプロセスに人は幸福を感じるものです。

「やりたい」思いは情動記憶と関係します。情動記憶とは、情動に紐付いた記憶のことです。例えば「かけっこで一番になって嬉しかった」というのは情動記憶です。こういう情動記憶を持った人は、無意識の中に「かけっこで一番になること」と「嬉しい」という情動が結びついています。時間が経ち、そもそもの話は忘れてしまっていても、その人はかけっこで一番になると嬉しいわけです。さらに、人間は物事を一般化する能力を持っていますので、その人のなかで「かけっこで一番になる」が「競争で一番になる」となったりします。そして「競争で一番になる」ことが「やりたいこと」として認識されるようになります。もちろん、これは説明のために極端に単純化したものであり、実際にはもっと様々なファクターが要因となっているので、実に不正確な記述です。また、そもそも「かけっこで一番になった子」のすべてが競争で一番になりたくなるとも言い切れません。なのでここでは、現在の私達の「やりたい」には無意識の中にある情動記憶が関わっているという点を押さえることができればよいでしょう。


「出来ない」思いもまた、情動記憶に由来します。
何かが「出来ない」という思いもやはり、無意識の中にある情動記憶が関わっているのです。例えばさきほどの人が、やったことがないお手伝いを試みて失敗し、親に大目玉を食らったとしましょう。当然この出来事は、無意識の中に怖い、恥ずかしいといった記憶として刻み込まれます。やがてその人の中で一般化が行われ「失敗してはならない。なぜなら怒られて怖い目にあうからだ」という信念(Beliefが出来上がります。こうして「何かにチャレンジし、競争で一番になりたい」のに「失敗するのが怖い」という人間が出来上がります。やはりここでも、情動記憶が深く関わっています。
          
      
「やりたいのに出来ない」という矛盾した状態を維持し、「やりたいことが出来ている」状態へと解決していくことが重要です。さきほどの例のように、「競争で一番になりたいけど、失敗するのが怖い」という状態は悪いものではありません。なぜなら私達のマインドは、このような矛盾した状態を解決するためにエネルギー(energy創造性(creativityを生み出すからです。そこでうまれたエネルギーや創造性を、「やりたいことが出来ている」の達成のために使うことが重要です。「やりたいことが出来ている」の達成には、様々な工夫や努力が必要かもしれませんが、そのためのエネルギーや創造性はマインドがちゃんと生み出してくれるのです。このとき、決して「やりたいことは出来ないものだ」という方向へ落ち着くような使い方をしてはいけません。そのためには、「やりたいことが出来ている」というマインドの中の映像を強めていく必要があります。「やりたいことが出来ている」を、自分の目線から見える映像として体感とともに強めていくということです。

「やりたいことが出来ている」の映像を強める具体的なツールとして、アファメーション(affirmation)、ビジュアライゼーション(visuarization)があります。アファメーションとは、やりたいことが出来ている自分を記述した肯定的な言葉です。ビジュアライゼーションとは、やりたいことが出来ている状態の自分の五感を想起することです。いずれも、「やりたいことが出来ている」未来の状態をまるで今起きているかのように体験するツールです。その際には、嬉しい、楽しい、気持ちいい、すがすがしい、誇らしいといったポジティブな情動を使います。これらを用い、「やりたいことが出来ている」映像をポジティブな体感と共に強めることで、「やりたいこと」に対する情動記憶が書き換わり、クリエイティブに方法を発見しながらその実現へと進むことができるようになります。

「やりたいのに、出来ない」から「やりたいことが出来る」の移行が繰り返された結果、さらなる「やりたい」が生まれます。「出来ない」ことが「出来る」になればそれは新たな日常であり、それまででは気付かなかった「やりたい」が見えてくる可能性があるからです。その「やりたい」は、過去の情動記憶をベースとしながらも、それまでの自分では予想もつかなかった新しいものだと言えます。もしかしたらそれは、かつて「やりたくない」と思っていたようなことかもしれません。しかし、それがかつてやりたくなかったことであっても、その瞬間に人は「これがやりたいことだ」とわかるものなのです。そして、その達成を阻む情動記憶を書き換え「出来る」に変えていきます。さらに言えば、そのプロセスすらも、さらなる未知のやりたいことの礎にすぎません。そのような「やりたい」と「出来る」を繰り返しながら、人は自らどこまでも変化・成長し、その人固有の「やりたいこと」を見つけ続けます。そのような人生を幸福と呼ぶのです。

  

  
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