職場のいじめに疲れた人が意識するべき大切なこと


 

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苫米地式認定コーチ、TICEコーチの高嶋芳幸です。

夏休みが終わり、もう数週間が経とうとしていますが、先日あるツイッターでのつぶやきが話題となりました。  

 

もうすぐ二学期。学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい。マンガもライトノベルもあるよ。1日いても誰も何も言わないよ。9月から学校へ行くくらいなら死んじゃおうと思ったら、逃げ場所に図書館も思い出してね。 鎌倉市図書館のツイートより引用

 

ツイッターでつぶやいた本人は、そこまでの反響があるとは予想していたわけではなかったようです。

ですが実際には、多くの共感と賛同が寄せられ、投稿者はとまどいを感じたと語っていました。

このようにある言葉が多くの反応を引き起こすのは、時代の空気がうまく反映されているからなのでしょう。

実際に、死ぬほど学校に行きたくない子どもがたくさんいる、あるいは、いそうだと社会が感じているからこその反応のはずです。

実はいじめに苦しんでいるのは子どもばかりではありません。

驚くべきことに、大人になっても多くの人がいじめに苦しんでいるという実情があります。 そして、そのほとんどは職場という閉鎖された空間の中で起こっています。

そこで今回は、「職場のいじめ」をテーマに、その実情と対処法を考えてみたいと思います。  

 

職場でのいじめとは何か

 

まずは、この記事で扱う職場のいじめとは何を指すのかを明らかにしておきましょう。   文部科学省によるいじめの定義は以下のようになっています。  

 

「いじめ」とは、 「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」 文部科学省による定義

 

この定義は、平成18年の調査をもとに文部科学省によって定められたものです。

内容を読めばおわかりいただけるように、この定義そのものは子どものいじめを対象としています。

そこで、この定義を拡張し、「当該人物が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」を大人のいじめと定義したいと思います。

職場においてこのような事態が生じたとき、職場のいじめがあると考えるということです。

なお、この記事で扱ういじめられている当該人物とは、当然するべき仕事はしているのに、不当に嫌がらせを受けているものとします。

労働契約上本来ならやるべきことをしていない、つまり当該人物にも落ち度がある場合は除外します。

もちろん、会社のルールを守らず、やるべきことをやっていないのだからいじめられていいというわけではありませんが、この記事ではそのケースは扱わないということです。  

 

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職場でのいじめの具体例

さて、少し硬い内容が続きましたが、ここからはもう少し具体的な内容に触れたいと思います。

ひとことで職場のいじめと言っても、その内容はさまざまです。 一体どのようないじめが横行しているのでしょうか。 主に3つのタイプがあります。

 

1:モラルハラスメント

1つ目はモラルハラスメントです。

この概念は、フランスの精神科医であるマリー=フランス・イルゴイエンヌによって提唱されました。 言葉や態度によって精神的な苦痛を与えることを指します。

わかりやすい例でいえば無視をするなどがあげられ、また、大声で恫喝するといった行為もこの中に入ります。

もっと巧妙な手口になると、相手のためを思うふりをよそおって近づき、都合のいいように利用するといったことなどもあります。  

 

2:パワーハラスメント

2つ目はパワーハラスメントです。

パワーハラスメントは和製英語で、「職権などのパワー(権力)を背景にして、本来業務の適正な範囲を超えて、継続的に人格や尊厳を侵害する言動を行い、就労者の働く環境を悪化させる、あるいは雇用不安を与える」ことである、と定義されています。

上司が部下に対し、権力関係をたてに無理な要求をしたり、暴力をふるったりすることなどがあげられます。

また、いじめられる側を仲間外れにしたり、プライベートに立ち入ろうとしたりすることも含まれます。

多くの部分はモラルハラスメントと重なるのですが、権力関係を背景にして、相手が強く出れないことを利用しているということが一番の特徴でしょう。

 

3:セクシャルハラスメント

3つ目はセクシャルハラスメントです。

この言葉は1970年代にアメリカで生まれた言葉だとされています。 性的嫌がらせはすべてこの範疇に入ります。

たとえば、男性上司が部下の女性に無理に性的関係を迫る、といったことはセクシャルハラスメントになります。

この場合は、権力関係が背後にあるので、同時にパワーハラスメントであるとも考えることができます。 男性から女性へのセクシャルハラスメントが多いようですが、場合によっては女性から男性へ、あるいは同性どうしでのセクシャルハラスメントも存在します。  

以上、ここでは3つのいじめの類型について紹介しました。

おそらく、職場の中で起こっているいじめの大部分はこれらの中に含まれるでしょう。  

 

どのようなひとが職場でいじめを受けるのか

いじめられる人にはどのような特徴があるのでしょうか。

まず、セクシャルハラスメントに関してですが、これは性的に魅力があるからでしょう。 魅力を感じない人がターゲットにされることは考え難いからです。

セクシャルハラスメント以外のいじめの対象にされやすいのは、ひとことで言ってしまうと、「迎合しない」ということです。

たとえば、飲み会に誘われても断ったり、みんなが残業をしていてもさっさと帰ったり、あるいは、仕事以外の会話を拒絶したりするというような人です。

職場でいじめられる原因として多いのがこのパターンだと考えられます。

そこで以下の内容では、「迎合しない」結果いじめられるようになったパターンについて考えます。  

 

「迎合しない」からいじめられることは正しいのか

こういった人がいじめられることには正当性があるのでしょうか。

まったくありません。

なぜなら、職務以外でのコミュニケーションは与えられた職務を全うすることとは直接的に関係がないからです。

このように言うと、飲み会などで仲良くなった方が仕事もスムーズに進む、それを拒絶することは職務における怠慢だと思う方がいらっしゃるかもしれません。

それは間違っています。

職務をスムーズにするための工夫としてコミュニケーションをとることは、本来は職務外のことです。

あたりまえですが、会社との労働契約には飲み会に参加すべしなどと書かれていません。

それ自体が悪ではないものの、あくまで職務外の行動であるため、自発的に行うのなら構わないということです。

つまり、自分が好んで行いたいというのならば止めるものではないが、行いたいと思わない人を強制することはできないということです。

職務に必要な情報伝達は、本来ならば職務の中でしっかりとやるべきなのです。 それができないから職務外での関係を必要としているのは、厳しい言い方をすればその人の能力不足です。

能力不足の結果コミュニケーションを必要として、それを全員に適応し、それを拒絶した人をいじめるなどどう考えても間違っているでしょう。  

 

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コンフォートゾーンを乱した結果としてのいじめ

コーチングの概念で「コンフォートゾーン」というものがあります。

これはその人の「安心できる領域」のことを表します。 コンフォートゾーンの概念は、物理的なものだけではなく情報的なものも含みます。

たとえば「自宅」はその人にとって物理的な安心できる領域ですが、「大企業に所属しているという事実」はその人にとって情報的な安心できる領域です。

コンフォートゾーンは、人間が昨日まで生命を維持することができた、文字通り安心できる領域として機能しています。

それゆえ人間は、このコンフォートゾーンが壊されるような出来事や、コンフォートゾーンを出ることを本能的に嫌がります。

いじめの起こる場合、すでに出来上がったコンフォートゾーンをいじめられる側が乱していると考えることができます。

この会社で飲み会に参加するのが義務である、こういう作業はまず上司に相談してから行うのが慣例だ、新人は仕事が終わっても一番最後まで残っていなければならないなど、こういったすべての情報的なコンフォートゾーンを乱した結果、攻撃されるのです。

職場におけるコンフォートゾーンの住人たちは、それを乱す人間がやってくると、不快な感情を抱きます。

自分たちが維持してきた安心できる領域を壊されると感じるからです。

その不快感がある一定の閾値をこえると、言動や行動によって相手を攻撃し始めます。 これが、いじめがはじまるということです。

このように、職場のいじめとは、人間がコンフォートゾーンを守ろうとする本能に根ざした行為であると考えることができます。

もちろん、職務を全うしているあなたには、コンフォートゾーンを乱したからといって、いじめられなければならない正当性はまったくありません。  

 

職場のいじめへの対処法

ここからは、実際にいじめられている場合に、どのように対処していけばいいのかについて書いていきます。

まずは自分の人生におけるゴールを確認するべきでしょう。

つまり、自分がこの人生において本当に達成したいものは何かを真剣に考えてみるということです。

もしそういったものがなければ、改めて設定しましょう。 ゴールを設定することではじめて、今後の自分の身の振り方が見えるようになってきます。

いじめられているとしたら、そのいじめに立ち向かうのか、やり過ごすのか、あるいは職場をかえてしまうのか、いろいろと方向はあると思います。

そのどれが適切かは、未来にあるゴールがあってはじめて決定するということです。 逆に言えば、ゴールがなければどの選択肢が正しいのかは判断できないはずです。

いじめが起こっている場合の多くは、いじめられている本人も大きく現状を変えることができません。

いじめられているという不快な状態ですらコンフォートゾーンとして機能するからです。 そうすると、コンフォートゾーンを壊さず、現状の不快な状況を歯を食いしばって耐えるという状態が続き、挙げ句の果てに病気になったりします。

もっとひどい場合は、自ら命を絶ったりすることもあります。

これらはゴールがないがゆえに、いじめられているという現状を打ち破るパワーが湧いてこず、現状に甘んじた結果なのです。

もしあなたが職場でいじめられているとしたら、まずは自分の人生におけるゴールを真剣に考えてみましょう。

ゴールが見つかれば、現状を打破するための新しい発見があるはずです。

 

  《*ゴール設定に関する詳しい内容はこちらを参考にして下さい→「コーチング理論から考える正しい目標設定の方法」「コーチング理論から考える一歩先に進んだ目標設定の方法」

《*転職に関する詳しい内容はこちらを参考にして下さい→「コーチングの理論で考える失敗しない転職の仕方」》  

 

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職場のいじめへの具体的な対処法

職場のいじめは、本人からすればたいへん緊急性の高い問題だと言えます。

本質的にはゴールをしっかりと見据え、自分の身の振り方を考えるのが一番の対応策なのですが、もう少し具体的な対応策をいくつか紹介しておきます。

 

1:カウンセラー

カウンセラーに相談をしてみるという方法があります。

いじめられている人は、多くの場合精神的にダメージが蓄積しています。

もちろん、いじめられている状況と決別することが一番重要なのですが、カウンセラーの力を借りて精神的なダメージを処理していくことも大切です。

そういった目的でカウンセリングを受けるという選択肢を持っておくとよいでしょう。

企業によっては企業内カウンセラーを置いているところもあります。 積極的に利用しましょう。

 

2:弁護士

弁護士に相談するという選択肢も考えておきましょう。

あなたのことを不当にいじめる相手は、法律に抵触する可能性があります。

また、そういった行為を見逃し、職場環境を改善しない会社も責任を問われる場合があります。 いじめを単なる人間関係の問題のレベルで捉えて済ませるのではなく、法律という観点からいじめに対処していくということです。

労働問題に強い法律事務所はたくさんあります。 そちらに相談するという選択肢も念頭に入れるべきです。

 

3:プロのコーチ

プロのコーチをつけるという選択肢もあります。

プロのコーチの役割とは、「クライアントのゴール設定を促し、それを達成するためのマインド(脳と心)を作るバックアップをする」ということです。

よって、いじめという問題を直接扱うわけではありません。

しかしながら、たとえいじめから解放されるということであったとしても、それは広い意味で言えばゴールの一種です。

その意味で、コーチにコーチングを依頼することは職場のいじめ改善に対しても意義があることでしょう。  

 

《*コーチングに関する詳しい内容はこちらを参考になさってください→「【決定版】パーソナルコーチングとセルフコーチングの違いとは」「苫米地式コーチングとは何か、理論があるとはどういうことか」》  

 

いずれの場合にも共通するのは、いじめている側といじめられている側以外の、第三者に頼るということです。

いじめの多くの場合は、閉鎖された環境の中で、人間関係が膠着してしまうことによりエスカレートしてしまいます。

当然のことながら、本人の負担も増えていきます。

そこで、どのような形でもいいので、意識的に第三者を介入させるということが効果的な対策になってきます。

その場合には、友人や親兄弟といった第三者でも構わないのですが、それぞれのエキスパートに頼る方がより確実な対応策を見いだすことができるはずです。

こういった対象法は、この記事では深く扱わなかったセクシャルハラスメントを受けている場合や、理由なく人を傷つけるのが好きなタイプに狙われた場合のいじめなどにも有効です。

とにかく一人で抱え込ます、専門家を頼ることをご自分に許可してください。  

 

まとめ

この記事では職場のいじめについて書きました。

職場のいじめは多くの場合、コンフォートゾーンを乱した人がそれをいやがる人に攻撃されることで起こるということでした。

そして、それはまったく正当性のないことであるということでした。

対処法ととしては、第三者である専門家を介入させるということでした。

参考にしていただけると幸いです。

 

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