身も蓋もないから誰も言わない、文章力を上げるためのトレーニング法



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苫米地式認定コーチ、TICEコーチの高嶋芳幸です。

インターネットがない生活を想像することは、もはや不可能といっても過言ではないでしょう。

老若男女を問わず、ネット空間へとアクセスする時間は伸びてきています。

最近では、 IoT(Internet of Things: モノのインターネット)という言葉が象徴的なように、その傾向にますます拍車がかかっているようです。

それに伴い、わたしたちは否が応でも書くという行為に直面せざるをえなくなってきました。

ブログ、フェイスブック、ツイッターなど、15年前には想像もできなかったツールが登場し、わたしたちは書くことと日常的に接するようになっています。

そういった事情のため、現代では質の高い文章力を身につけることがますます価値を帯びることとなりました。

まさに、ライティングスキルは身を助けるという状況です。

そのため、どのように文章力を鍛えていくかについて、日夜思いを巡らせている人も多いことでしょう。

そこでこの記事では、文章力のトレーニング法を紹介します。

あまりにも身も蓋もない話なので、語られることは少ないのですが、その本質をしっかりと理解して取り組んでもらえれば、必ずや文章力が向上することを請け合います。  

 

文章力鍛える一般的な方法論

文章力を鍛えるために、一般的にはどのような方法論が語られているのでしょうか。

例えば、このようなものがあげられます。


・専門用語は避け、わかりやすい表現を心がける

・パラグラフ(段落)ごとのまとまりを意識する ・論理的なつながりに注意する

・誤字、脱字がないように気をつける

・読み手を想定して書く


こんなところでしょうか。

先に言っておきますが、これらはすべて重要です。

どれひとつ欠けても、質の高い文章を書くことはできません。

実際にこのブログでも、論理的思考力の鍛え方について記事を書きました(「論理的思考力を鍛える第一歩」)。

このように、書くために必要な方法論はたくさん語られていますが、多くの場合に欠けている視点がひとつだけ存在します。  

 

書くことは身体表現である

それは、書くことは身体表現であるという事実です。

言い換えれば、文章は書き手の肉体を通じて現れるということです。

頭の中で考えたことを文字を用いて書かれる文章が、身体表現であるという事実には違和感を感じるかもしれません。

もちろん文章を書くことは、スポーツのようにアクティブに体を動かすということではありません。

そうではなく、文章を書く際にはそこに必ず書き手の身体が存在しているということです。

ということは、上述した文章力を鍛える方法論をただ理解しただけでは、文章力は上がらないということです。

つまり、実際に自分の全身を総動員して訓練を積んでいかなくては、文章力をものにすることはできないということです。

自転車に乗ることを想像してください。

上述した方法論は理論であり、前もって知っておくべき知識です。

いわば、自転車という乗り物がどういうものか、どのようにして乗るのかという予備知識にあたるといえます。

しかし、それを知っただけでは自転車に乗れるようにはなりません。

実際に自転車に乗り、失敗を重ねながら身体で学ぶという段階を経ないことには乗れるようにならないでしょう。

同様に、文章も身体を通して体感的に学ぶ必要があります。 これは忘れられがちな事実ですが、最も重要なことであると言えます。

 

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身体を通して文章力を鍛える方法

では、身体を通して文章力を鍛えるために、どのようなアプローチをしていけばいいのでしょうか。 実にシンプルな方法を二つ紹介します。

 

1:たくさん読む

まずは何にもまして、たくさんの読書をすることです。

これには二つの意味があります。

一つは、たくさん読むことで大量の知識を得ることであり、もう一つはたくさんの文章を身体で吸収することです。

知識がなければ、よい文章は書けません。 なぜなら、よい悪いを判断する根拠は、多くの場合すでに持っている知識に依存しているからです。

文章を書く際、何かひとつ単語を決定したいと考えたときに、たくさん知識のある人はそれらを参照にしながら最適なものを選び出すことができます。

だからこそ、知識があったほうが有利なのです。

文章の中で話題にしている内容に直接関係のないように見える知識であっても、たくさんあったほうがよいと言えます。

文章をたくさん読めば、知識もさることながら、さまざまな文章のスタイルに触れていくことができます。

自分の好みの文章もあれば、そうでないものもあるでしょう。

もちろん、好みのものをどんどん読んでいけばいいのですが、好みのものでなくても学ぶべきところはあります。

それがなぜ好みでないのかがわかれば、自分がそうならないようなコントロールができるようになるからです。

そういった意味でも、とにかくたくさんの文章に触れることは大切です。

以上のように、知識を習得するためにも、文章を吸収するためにも、ひたすら読書を通じて身体で感じていくというプロセスが欠かせないのです。

 

2:たくさん書く

読むこと以上に重要なのは、実際に書いてみることです。

意外なことに、文章力を鍛えたいという人に限って書くことをしていない例がたくさんみられます。

そういう人は、あらかじめ方法論に通達することに目が向いてしまい、実際に自分の身体を使って書くという段階に進めないでいるようです。

もういちど自転車の例を思い出してください。

いくら自転車の乗り方、素材、歴史、上手な乗り手のことなどに通達したところで、自転車に乗れるようになるでしょうか。

絶対に無理です。

それは、単に自転車に詳しくなっただけで、自転車に乗れるようになったわけではありません。

文章も同様で、最後には自分の身体を使って書いた量が質を決定します。

もちろん、その際に正しい方法論を知っておくことは必要でしょう。

なぜなら、不毛な努力をしてしまう恐れがあるからです。

それでもやはり、実際に書くことをないがしろにしてはいけないのです。

アメリカの心理学者でアンダース・エリクソンという人がいます。

エリクソンの行った研究で、トッププロの音楽家たちに共通して見られるのは、圧倒的な練習時間であったといことがわかっています。

文章力をあげるためには、とにかくたくさん書くことが大切です。

 

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読みながら書くというワーク

たくさん読んで書けといっても、いったいどのようにアプローチしたらいいのだと戸惑うかもしれません。

そこで、最後にひとつ、具体的な練習法を紹介したいと思います。

実際に身体を使い、読みながら同時に書き写すという方法です。 それを「写経」といいます。

印刷技術のなかった時代、本は貴重品でした。

なぜなら、一冊一冊を手書きで書き写していかなくてはならなかったからです。

実はこれがたいへんなトレーニングになっていたのです。

身体を通して文章に触れていくという訓練は、ナチュラルに文章力を向上させたはずです。

手前味噌のように聞こえてしまうかもしれませんが、私は数年間にわたり何10冊もの本を写経した経験があります。

好きな作家や評論家の文章を、かたっぱしからキーボードで書き写していきました。

そのなかで、文体、リズム、響き、調子といった、極めて言語化しづらいエッセンスを身体で学ぶことができました。

とてもいい訓練になったと思います。

みなさんも、この人の文章は魅力的だなあと思ったら、実際に身体を用いて写経してみることをおすすめします。  

 

まとめ

文章力をつけるためには、書くことが身体技術であるという事実を知るのがその第一歩でした。

そのことをふまえて、たくさん読み、たくさん書くこと、地味で身も蓋もない話ですが、これが本質であるということでした。

参考にしていただけると幸いです。

 

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  1. 2016年 7月 23日
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