本音を言えない人のための心理学

 

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苫米地式認定コーチ、TICEコーチの高嶋芳幸です。

先日、堀江貴文(ホリエモン)氏のインタビュー記事を目にすることがありました。  

堀江貴文氏「なぜみんな本音を言わないの?」それで失うものは、大したものではない  

本音を言えない人間関係に悩んでいる人に対し、本音を言うことで議論が深まるメリットがあることを述べ、そうすることで壊れてしまうような仲はそもそも必要ないのでは、と主張しています。

これはまさにその通りです。

本来ならば意見と人格を分けて考えられるのが成熟した大人であるはずでしょう。

にも関わらず、意見に対して過度に感情的になったり、あろうことか本音で語ることを封殺するような空気を作り出しているケースが多く見られます。

これでは、本音が言えなくて苦しむ人が生まれるのも無理もありません。 とはいえ、本音で意見が言えない人のほうに問題がないわけではありません。

その人の心の中には、本音で意見を言ってはいけないという特有の癖があり、その結果、本音が言えなくなってしまっている状況があるからです。

つまり、自分で自分を苦しめているという見方もできる、ということです。

そこでこの記事では、本音で意見を言うことができない人のマインドを明らかにした上で、どのように自己改造していけばいいのかについて書いてみたいと思います。  

 

本音で意見が言えない人の例

私がかつて働いていた職場で起こったことです。

その職場で出会った彼は頭も良く、正義感の強い男でした。

その意味で、非常に真っ当な感性の持ち主であったと言えます。

ところがその職場は、勤務超過は当たり前、給与体系はあやふやといった、今でいうブラックな企業でした。

さらに悪いことに、職場内では、そういった間違ったあり方を仕方のないものとして受け入れ、負担をいかに分け合うかという空気が出来上がっていました。

先に触れた彼はそういった空気に我慢ができなかったようですが、一方で非常に気を使うところがあったためか、いつまでたっても自分の意見を言うことができない状況が続きました。

そして、彼はついに感情を爆発させ、職場の上の人間とぶつかってしまいました。

その時はなんとかとりなしたものの、その後も我慢しては爆発してぶつかることを何度か繰り返し、やがて職場を去って行きました。

わたしは、彼と個人的にうちとけていたところがあったため、なんとも言えない気分になったことを覚えています。

 

本音を言えないデメリット

以上の話は、本音を言えないタイプの人が陥りがちなひとつのパターンです。

本音が言えない場合、その人は本当は嫌なことを受け入れてしまっている状態です。

嫌なことを永遠に受け入れ続けることは難しいでしょうから、どこかでそのしっぺ返しが来ます。

先ほど紹介した彼は、自分の感情を抑制できなくなり、トラブルを起こしてしまうという形でした。

人によっては、そのままどうしても本音を外に出すことができず、精神を病んでしまうこともあるでしょう。

そもそも、本音を出さないことにメリットはあるのでしょうか。

確かに、本音を出さないことにより、他人との対立を避け、一時的には何事もなく物事が進むこともあるでしょう。

しかし、厳しい言い方をすれば、それは単なる問題の先送りです。

本音を言いにくいからといって、目の前にある問題を解決することから逃げているという見方もできます。

そう考えると、結局のところ、長期的には嫌なことに対する自分の我慢が増え、いいことはひとつもないと言えるのではないでしょうか。

 

一番恐ろしいデメリットは

もっと広い視野で本音が言えないことの問題をみてみましょう。

本音を言うことができない相手は、何も他人ばかりではありません。

自分自身に対しても本音が言えない状況がありえます。

自分は本当はこうしたいという思いがあるのに、なんだかんだと理由をつけて本音をごまかし続けることは多くあります。

コーチングの重要な概念にゴールがあります。

ゴールとはいわば、その人の究極の本音であり、心から達成したい目標、夢のことです。

本音を言えない人は、対外的に本音を言えなくて生じるデメリットに加えて、自分自身に対して本音を尊重することができず、結果的にゴールを目指す人生を失ってしまいます。 このことは、主体的な自由意志に基づいた人生を失ってしまうことを意味します

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ブリーフシステムとは

本音が言えない人の脳の中を覗いてみましょう。

ブリーフシステムというコーチングの概念があります。

これは、その人が無意識のうちに行っている判断や行動を決定する仕組みのことです。

人は様々な経験をしながら大人になっていきます。

その過程の中で、強い情動を伴った体験をします。

その結果出来上がった記憶を情動記憶といいます。

たとえば子どもの頃に、「あなたは本当に忘れ物が多いわね……」などと親から言われたことはないでしょうか。

また、「うちの子は本当に頑固で言うことを聞かないんです」などと親が言うのを聞いた覚えはありませんか。

そして親の発言に対し、不快な情動を味わったとしましょう。

一度や二度であれば、すぐに忘れてしまうだけです。

ところが、そのような経験が何度も繰り返されることにより、「自分はそのような人間なのだ」という信念が出来上がってきます。

このような信念が寄り集まり、だんだんとブリーフシステムを作っていくのです。

 

ブリーフシステムはその人そのものである

ブリーフシステムとは、いわば信念の束であり、その人がどういう人間であるかそのものです

先ほどの例から考えてみましょう。

さんざん「あなたは忘れ物が多い」と言われて嫌な思いをしながら育った子どもはどうなるでしょうか。

不快な情動とともに蓄積された記憶は、やがて「自分は忘れ物が多いのだ」という信念となり、その人のブリーフシステムに組み込まれます。

ブリーフシステムは過去の記憶の集積であり、その意味で人は、昨日までのブリーフシステムによってその人は生きのびてきたと考えることができます。

だからこそ、できるだけ生体をリスクにさらさないために、明日以降もそういったブリーフシステムに従った考え方、行動を無意識のうちにとってしまいます

「自分は忘れ物が多い」という信念が強烈に出来上がっていると、ブリーフシステムを維持するために、忘れ物が多い自分にふさわしい行動をとってしまいます。 こ

のように、わたしたちのブリーフシステムは、わたしたちの無意識の判断や行動すべてに関わり、それゆえ、ブリーフシステムはその人そのものであると言えるのです。

 

ブリーフシステムは理想の自分とは関係がない

過去の記憶をもとに出来上がったブリーフシステムが厄介なのは、未来の理想の自分にふさわしいかどうかとは直接は関係がない、という点です。

たとえば、あなたの理想の状態が、すみずみまで細やかに意識が行き届いた、忘れ物とは程遠い人間だったとしましょう。

ところが、あなたのブリーフシステムは、簡単にはあなたがそうなることを許してくれません。

頭では「忘れ物なんかとは程遠い自分がいいんだ」と思っていたとしても、体は「いやいや、忘れ物だらけの自分で昨日までとりあえず生きてきたじゃないですか、ここは安全にそのままでいきましょうよ」と、言うことを聞いてくれないからです。

事実、先の例にあげた彼も、私に対して「我慢して最後に切れるパターンばかりだ。いつもそうだ。ほんとうは穏やかに本音を伝えられる人間になりたいんだけど」とこぼしていました。

彼の頭の中には、「自分は本音で語ることができない、語ってはいけないのだ」という強烈な信念があり、望ましい自分であることが阻まれるようなブリーフシステムが出来上がっていることがわかります。

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ワーズ、ピクチャー、エモーションがブリーフシステムを作り上げる

ブリーフシステムを別の側面から見てみると、ワーズ、ピクチャー、エモーションの三つの要素によって構成されていることがわかります。

ワーズとは言葉のことであり、ピクチャーとは映像、エモーションとは情動のことです。

不快な情動記憶をきっかけにブリーフシステムが出来上がっていく場合は、必ずこの三要素を巻き込んだ形になっています。

嫌な記憶を言葉によって再現し、映像と情動をのせてリアルに追体験してしまうということです。

「自分は忘れ物をしやすいのだ」という言葉を心の中でつぶやきながら、忘れ物をするシーンを思い浮かべ、憂鬱になるといった感じです。

このように望ましくないブリーフシステムは、ネガティブな記憶を材料にしながら、ワーズ、ピクチャー、エモーションを総動員した繰り返しの結果出来上がっていくのです。

 

ワーズ、ピクチャー、エモーションを逆向きに使う

さて、例に出した彼のように、望ましくないブリーフシステムが出来上がっている場合にはどうしようもないのでしょうか。

そんなことはありません。

望ましい自分にふさわしいブリーフシステムを作り上げていけばいいのです。

望ましいブリーフシステムを作り上げるためには、望ましくないブリーフシステムがワーズ、ピクチャー、エモーションから出来上がっているというカラクリを逆向きに使っていけばいいでしょう。

まず、あるべき自分の姿を先に設定します。

そしてその状態を記述するような言葉を考えます。

同時に、そういった自分であればこうなっているだろうという映像的なイメージを想像し、自分の中にあるポジティブな情動とともに味わいます。

なんだか聞いたことのあるやり方だな、と思われるかもしれません。

そうです、この作業こそまさに、アファメーションなのです。

アファメーションとは、ワーズ、ピクチャー、エモーションを総動員して、ブリーフシステムを望ましい状態へと再構築し直す作業そのものであると言えます。

アファメーションの詳しい解説は、以下の記事を参考にしてください。

『あなたを成功に導くアファメーションの作り方』

 

アファメーションの注意点

さて、一生懸命アファメーションをやっているのだがなかなか効果が出ないという話をよく聞きます。

そのような場合に考えられる可能性は二つあります。

一つは、アファメーションのやり方を間違っている可能性です。 この場合は、先に紹介した記事をよく読んでもらうとして、ここでは触れないでおくことにしましょう。

ここで強調したいのは、もう一つの可能性です。

アファーメーションの絶対量が圧倒的に足りていない可能性です。

よく考えてみて欲しいのは、あなたの中に出来上がっているブリーフシステムの歴史はどのくらい長いのかということです。

極端な言い方をすれば、あなたのブリーフシステムは、あなたが生まれたその日から何十年もかけて今の形になっています

だとすると、一週間や一ヶ月くらいアファメーションを唱えたくらいでは、なかなか変化を実感できないのも無理もないでしょう。

それこそ、毎日何年も唱え続けるくらいの覚悟で行ってちょうどいいと言えます。

道を歩いていても、ご飯を食べていても、お風呂に入っていても、トイレに入っていても、ひたすら理想の自分に合致したアファーメーションを唱え続けるのです。

ずっと声に出しながらだと、この人はおかしくなったと周囲から心配されかねませんので、心の中で強く念じるだけでもよいでしょう。

とにかく、そのくらいしつこく、徹底的にアファメーションを行うことで、間違いなく効果が実感できるようになっていきます

なかなか本音を言うことができないあなたも、やがて堂々と自己主張ができるようになった自分に気がつくはずです。

 

まとめ

本音が言えない人は、本音を言ってはいけないというブリーフシステムが出来上がっているということでした。

ブリーフシステムを変えるには、ワーズ、ピクチャー、エモーションを強く喚起するアファメーションの技術が有効であるということでした。

参考にしていただけると幸いです。

 

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【保存版】コーチングとは何かを知るための用語大辞典

 

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苫米地式認定コーチ、TICEコーチの高嶋芳幸です。

コーチングとは何かについて書かれているウェブサイト、書籍はたくさんあります。

職業柄そういったものをたくさん読みましたが、多くはきちんとした理論に基づいて書かれたものではなく、著者の経験をまとめたものになっていることが残念です。

私の提供するコーチングは、科学的な理論に基づいた次世代のコーチングです。

それゆえ、パーソナルコーチングにおいても、セルフコーチングにおいても確実な結果につなげることができます。

しかしながら、理論がしっかりとあるがゆえに、理論の中に含まれる大切な用語を理解することが難しいという面があります。

用語の意味を理解することが難しいのではありません。

用語そのものに含まれる深い意味を捉えることに時間がかかってしまうのです。

そこでこの記事では、用語の深い意味の理解を助けるために、コーチングにおけるそれぞれの用語の定義を確認し、参考になる記事を紹介したいと思います。  

 

1:苫米地式コーチングの概要

コーチングとは、クライアントのゴール設定を促し、ゴールを達成できるマインドの構築をバックアップしていくことです。

そういったコーチとクライアントの関係をコーチングと呼んだり、そこで交わされるやりとりのことをコーチングと呼んだりします。

  「苫米地式コーチングとは何か、理論があるとはどういうことか」では、コーチングにおいて理論があるということはどういうことなのか、また、なぜ理論がなければならないのかについても説明しています。  

コーチングには、パーソナルコーチングセルフコーチングがあります。 パーソナルコーチングとは、コーチングの理論と技術を修めたプロのコーチをクライアントが雇い、定期的なセッションの中でコーチングを行うことです。

セルフコーチングとは、コーチング理論を学んだクライアント自身が、自分に対してコーチングを行うことです。

 

「【決定版】パーソナルコーチングとセルフコーチングの違いとは」では、パーソナルコーチングとセルフコーチングの違いについて詳しく説明しています。  

 

2:ゴール

コーチングにおいて最も重要な概念がゴールです。

ゴールとは、達成すべき夢のことです。 いわゆる目標のことであると理解してもよいでしょう。

しかし、一般に言われる夢、目標とはいくつかの点において違いがあります。 その代表的なものは、ゴールは現状の外側に設定しなければならないというプリンシプルです。    

 

「コーチング理論から考える正しい目標設定の方法」では、ゴールは現状の外側にできるだけ大きなものを設定するという、超重要事項について詳しく説明しています。  

「コーチング理論から考える一歩先に進んだ目標設定の方法」では、ゴールは複数持ち、バランスが取れたものである必要があるという内容を説明しています。  

「教育のプロが教える、子離れできない親がコーチングを学ぶべき理由」では、子離れできない親は自分のゴールを持っておらす、正しく子離れしていくためには親がゴールを持つべきであると主張しています。

  「「うつ」まで巻き起こす、SNS疲れの原因と対策」では、SNSに疲れてしまうのは、ゴールから考えてSNSを利用するという発想が欠けていて、不必要な情報に振り回されてしまうことにあるという内容を説明しています。  

 

3:エフィカシー

エフィカシーとは、ゴール達成のための自己の能力の自己評価のことです。

エフィカシーの重要な点は、自己評価なので自分で勝手に上げてよいということです。

自分にはこういうゴールがありそれは確実に達成できる、という強い確信がエフィカシーなのです。

以下の記事では、エフィカシーの詳しい説明と、どのようにすれば効果的にエフィカシーを上げていけるかについて書いています。

 

「自分に自信が持てない人のための処方箋(基礎編)」では、エフィカシーという概念の詳細な説明と、その本質は自分で勝手に上げることであるという内容が書かれています。

「自分に自信が持てない人のための処方箋(発展編2)」では、エフィカシーを上げるために、エフィカシーが高い人との人間関係を作ることが効果的であると主張しています。

 

4:コンフォートゾーン

コンフォートゾーンとは、その人にとっての安心できる領域のことを意味します。

現状の外側にあるゴールを達成しようと思うのなら、いま自分がいるコンフォートゾーンを飛び出す必要があります。

その際には、不安な気持ちが湧いてくることが多く見られます。

そういった不安な気持ちをうまくコントロールし、コンフォートゾーンを飛び出すにはコツがあります。  

 

「コーチングの理論で考える失敗しない転職の仕方」では、転職とはコンフォートゾーンを飛び出すことそのものであり、そのことを理解しておくことが転職を成功させることにつながるという記事です。

  「教育のプロが教える、子供に自信をつけさせるとっておきの方法」では、子どもが成長し、親のコンフォートゾーンから飛び出そうとした結果、親は無意識に子どもの自信をくじくようなことがある危険性を指摘しています。  

「痩せられない人必見! ダイエットをしても痩せない真実の理由とは」では、ダイエットで痩せられない場合の本質は、太っていること自体がコンフォートゾーンになっており、そのコンフォートゾーンを移動させるという発想ができていないという説明をしています。

  「コーチング理論から考える、後悔しない生き方をするために」では、後悔はコンフォートゾーンを飛び出す怖さを味わわないですむためにしているのではという厳しい指摘をしています。  

 

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5:抽象度

抽象度とは、情報量で概念を並べ替えた上下関係のことを意味します。

「コート、ジャケット、パンツ」という概念をひとつ抽象度を上げて見ると「衣服」となります。

このような関係を抽象度の上下関係というのです。 コーチングにおいては、ものごとの抽象度を上げて観察することがたいへん重要視されます。

その結果、低い抽象度で見ていたときに解決できなかった問題の解決方法がひらめいたりするからです。

 

  「職場の人間関係に疲れた人が意識するべきたったひとつのこと」では、人間関係の問題を、抽象度をあげて観察することによって解決するというやり方を提案しています。  

「孤独な経営者がコーチを雇うことのススメ」は、経営者とは組織内でもっとも抽象度の高い人であり、他の人には見えないものが見えているため、孤独に陥るのは必然であるという内容の記事です。  

「振られた恋人と復縁するための5(ファイブ)ステップ」では、振られた恋人との復縁は、自分だけのハッピーではなく、抽象度をひとつあげたお互いのハッピーを未来に設定することが大切であると主張しています。  

 

6:スコトーマ

スコトーマとは、心理的な盲点のことを言います。

何かに意識を向けて注目するということは、それ以外が意識の外側に隠れてしまうことになります。

この意識の外側の領域や、外側に隠れたしまったもののことをスコトーマといいます。

ゴールを達成していくためには、このスコトーマの中にある今まで自分の認識にあがらなかった新しい情報を手に入れていく必要があります。  

「孤独な経営者がコーチを雇うことのススメ(後編)」では、スコトーマが生じるメカニズムと、経営者はスコトーマを外してくれるコーチを雇うと大きなメリットがあると説明しています。  

「嫌な上司をこの世から消し去る技術」では、上司と折り合いのつかない人は、スコトーマの原理を逆手に取り、嫌な上司をスコトーマの中に入れて認識できないようにするという解決方法を提案しています。  

 

 

7:ブリーフシステム

ブリーフシステムとは、その人が持っている信念の集合のことをあらわします。

信念とは、コーヒーと紅茶があったときにはコーヒーを選ぶ、というように無意識レベルでの選択、判断、評価そのものであるといえます。

記憶によって出来上がった信念の集合であるブリーフシステムが、その人の人格であると考えることができます。

ゴールを達成するためには、現在のブリーフシステムが変容していく必要があります。  

 

「教育のプロが教える、感情に任せて子供を怒るのがよくない理由」では、勉強ができない子供はブリーフシステムがそのように出来上がっており、その原因は親が感情にまかせて子供を叱責したことにあるという注意を喚起しています。

 

8:ドリームキラー

ドリームキラーとは、ゴールを設定した際に現れるゴール達成を否定する存在のことを言います。

親はもっともドリームキラーになりやすい存在です。

ドリームキラーは、大きなゴールを設定して動き始めると必ず出現するので、あらかじめ対策を講じておく必要があります。

もっとも効果的な対策は、ゴールは不用意に他人に教えないというものがあります。  

 

「25倍収入を増やすことのできるマインドの構築法」では、収入を上げるというゴールを設定すれば、必ずドリームキラーが現れることを指摘し、そのメカニズムと対策について説明しています。

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9:セルフトーク

セルフトークとは、人間が自分自身に語りかける言語のことを言います。

セルフトークの中には、言葉に出されたつぶやきや、言語としてはっきりとして知覚できないような想念も含まれます。

セルフトークの積み重ねがその人の人格を作り上げていきます。 ゴールを達成できた自分になっているということは、ゴールにふさわしいセルフトークを日常から繰り返しているはずであると考えることができます。  

 

「自分に自信が持てない人のための処方箋(発展編1)」では、自信のない状態はセルフトークの結果であると指摘したのち、セルフトークをコントロールする具体的なステップを紹介しています。  

 

10:have to、want to

have to、want to はそれぞれ、やらなければならないこと、やりたいことと理解することができます。

コーチングが目指すのは、have to が 0%であり want to が 100%である状態です.。

また、人間は want to の状態であるからこそ能力を発揮することができます。

ゴールを達成するために能力を発揮するには、そのゴールが want to である必要があります。  

 

「そうはいってもやりたいことが見つからないんです」そんな人がどう考えるべきか」では、want to なことだけをやるべき理由を説明したのち、どのようにすればやりたいことが見えてくるのかを段階的に提示しています。  

「やりたいことがありすぎて困っている人の頭の中」では、やりたいことがありすぎて困っている人は、それらの中に他人から仕掛けられた have to なものが紛れ込んでいる可能性を指摘しています。  

「教育のプロが教える、子どもに読書の習慣をつける4つのアイデア」では、読書をするさまざまなメリットを紹介したのち、子供に読書の習慣をつけてあげるには、いかに want to で子供自身が取り組める読書環境を用意してあげられるかが大切であると主張しています。

 

11:臨場感

臨場感とは、五感を通じて生成された情動や体感に結びついたリアルな感じのことを言います。

ゴールを設定した際に重要なのは、現実の世界よりもゴールの世界の臨場感を上げることです。

目の前の世界の臨場感はあまりにも高いので、ゴールの臨場感を勝たせるには工夫が必要です。  

「コーチング理論から考える目標設定のリアリティを上げる方法」では、ゴールを達成するためになぜ臨場感を高める必要があるのかを説明したのち、ゴールの臨場感を高める具体的なワークを紹介しています。  

 

12:ステータス・クオ

ステータス・クオとは、大きな構造的変化が起こらないままやってくるであろう未来も含んだ現状のことを意味します。

ゴールを達成するには、この現状から外へと飛び出していく必要があります。

ステータス・クオを飛び出すためのポイントは、大きな構造的変化が起こらなければ達成できないようなゴールを設定することです。

  「考えすぎる性格の人が行動するために知ってほしいこと」では、ステータス・クオの中でいくら一生懸命行動しても、状況は大きく変わらないということを指摘した上で、考えることをいったんやめて直感で動くことを勧めています。  

「クリエイティブ(創造的)な仕事をしたい人が知っておくべきこと」では、真のクリエイティブとはステータス・クオの外側にあるものであり、そのためは、want to のゴール設定、大量の知識、ステータス・クオの外側に飛び出す勇気が必要であると主張しています。

 

13:アファメーション

アファメーションとは、自分に向けて唱える肯定的な言葉のことを意味します。

ゴールに合致したアファメーションを日々唱えることで、ゴールを達成した状態のマインドを積極的に作っていくことができます。

そのようなマインドができた結果、ゴールが達成されるのです。

  「あなたを成功に導くアファメーションの作り方」では、アファメーションを唱える有用性を述べたのち、正しいアファメーションの作り方について解説しています。

 

まとめ

この記事では、苫米地式コーチングにおける用語の意味を解説し、その理解を助ける記事を紹介しました。

実はコーチングにおいて重要なことは言葉で説明できる理論ではなく、言葉を超えた体感にあります。

コーチを雇うということはその体感を共有することなのです。

とはいえ、そういった体感は、理論を理解しておいたほうが強力になることはいうまでもありません。

ぜひ、この記事を活用し、理論を勉強していただけるとうれしいです。

 

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教育のプロが教える、感情に任せて子供を怒るのがよくない理由



苫米地式認定コーチ、TICEコーチの高嶋芳幸です。

子供をお持ちの方であれば、ものすごい剣幕で怒鳴りつけてしまったことが一度や二度はあるのではないでしょうか。

もしかしたら、そういうことが日常だという方もいらっしゃるかもしれません。

結論から言えば、感情に任せて子供を怒ることはよいことではありません。

感情に任せて怒ることが子供に与える影響と、どのようにして怒りと付き合っていくかについて書いてみたいと思います。

ちなみに、部下を持つ上司、生徒を指導する教師などのように、人を導く立場の人たち全員にとって役に立つ内容になっていると思います。  

感情に任せて怒ることがダメな理由

なぜ子供を感情に任せて怒るのがだめなのか、その理由を考えてみます。

親が何に対して怒るかといえば、子供にそうなってほしくないことに対してであるはずです。

たとえば、テストの点が悪かったとします。 そして親はそのことを怒りました。

「なんでこんな点数をとるの!」と。

このとき親は、テストで悪い点をとってほしくないと思って怒ったはずです。

ということは、少なくとも普通の点か、あるいは良い点をとってほしいと願っているはずです。

しかし、このような怒り方をすればするほど、親の願いとは裏腹に、ますます悪い点をとってしまう可能性が高くなります。

だからこそ、そうなってほしくないことに対しては感情に任せて怒ってはならないのです。

 
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メカニズム

なぜテストの点が悪いことを怒るほど、子供はテストで悪い点をとるようになると言えるのでしょうか。

そのメカニズムについて説明します。

情動記憶

強い感情を伴った出来事の記憶のことを「情動記憶」といいます。

たとえば、仕事で失敗して焦った記憶や、恋人に捨てられて絶望した記憶、あるいは志望校に合格して大喜びした記憶などがそれにあたります。

だだし、情動記憶として残りやすいのはネガティブなものの方が多いのです。 これは、人間の脳が失敗を強く記憶するような仕組みになっているからです。

ブリーフシステム

情動記憶として脳に刻まれた記憶は、やがてその人のブリーフを形成していきます。

ブリーフとは、日本語で言えば信念であり、その人のものの見方や考え方のことです。

そして、そのものの見方や考え方が寄り集まってできあがったものを、「ブリーフシステム」といいます。

ものごとを判断したり、感じたり、考えたりという認知作業や活動は、すべてこのブリーフシステムを通して行われます。

たとえば、その人の中に「コーヒーは苦くてまずいものだ」というブリーフが出来上がっていたとします。

そうすると、その人はいくら目の前に挽きたての薫り高いコーヒーを出されても、顔をしかめて拒絶することになります。

コーヒー好きの人によってはたまらない状況であっても、そう反応するのです。

この例からわかるように、ブリーフシステムは自我そのものであり、その人がどんな人間であるかをあらわすものであるといえます。  

自分は勉強ができないというブリーフシステム

子供のテストの例に戻って考えてみましょう。

親が怒りながらテストの点が悪いと指摘することは、子供に強烈な情動記憶を植え付けます。

テストの点が悪くて怒られて恐怖した、という情動記憶です。

その結果子供の中には、自分はテストで悪い点を取る人間なのだというブリーフが出来上がっていきます。

そのブリーフはその他のブリーフと結びつき、やがてブリーフシステムの中に「自分は悪い点を取る人間なのだ」という信念がしっかりと根付くことになります。

人間はブリーフシステムに基づいて認知作業や活動を行うと書きました。

このようなブリーフシステムができあがることで、子供は自分がテストの点を取れないのだという視点から世界を眺めることになります。

これはちょうど、自分はテストの点が取れないというメガネをかけて生活しているようなものです。

そうすると、現実にテストで悪い点を取るような行動ばかりはじめます。 これは考えてみると当たり前で、その子供の目にはテストの点を良くするための方法が見えていないからです。

恐ろしいことに、普通にしているつもりの行動が、すべてテストの点が悪くなるような行動になってしまうのです。

例えば、算数が出来ないというブリーフが出来上がっている場合を考えてみます。

算数ができるようになるかどうかは、やり方や公式をどこまで理解できるにかかっています。

ところが、算数ができないというブリーフがあると、ほんとうはそんなに大した労力ではないのに、その理解はできないものだと拒絶してしまいます。

また、場合によっては、そのような本質的な理解を認識することすらできなくなります。

結果としてやり方や公式を丸覚えするようなやり方に陥り、良い点をはなかなか取れないということになってしまいます。

このように、感情に任せて怒るほど、子供は親が望まないような人間になってしまうのです。  

それでも子供にイライラしてしまう人は

ここまでの説明を理解していただいた上で、それでも怒りたいという親がいるとしたら、それは自分自身の問題であると認識すべきです。

怒りという自分の感情をコントロールすることをせず、指導とかこつけて怒るのは、厳しい言い方をすれば親の八つ当たりです。

これでは子供がかわいそうです。

とはいえ、親自身も心からそういう状況を望んでいるわけではないでしょう。

親は怒りという感情をどのようにコントロールしていけばいいのでしょうか。  


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どのように怒りをコントロールしていくか

ここでは、怒りをコントロールできるようになる方法を、ふたつほど紹介します。

1:脳の仕組みを知り、論理的な介入をする

ひとつめの方法は、怒りに対して論理的な評価をする習慣をつけることです。

怒っている人間の脳は、知性を司る前頭前野よりも、感情を司る大脳辺縁系の働き優位になっています。

大脳辺縁系に含まれる海馬と扁桃体という器官が連携プレーを行い、過去の嫌な記憶を引っ張り出し、増幅させ、いま目の前に起こっている現象に対して怒りを発生させます。

注目すべきは、前頭前野と大脳辺縁系はどちかひとつしか優位に働かないという事実です。

つまり、大脳辺縁系が働きそうになったときに、前頭前野を働かせることによって怒りを鎮めることが可能であるということです。

前頭前野を働かせるとは、物事を論理的に考えることに他なりません。

ということは、怒りが湧いてきたら、即座にその怒りを論理的に考えて処理をすれば、怒りが鎮まっていくということです。

たとえば、子供が兄弟げんかをしていた様子を目撃して、思わずカッとなったとしましょう。

いつもであればその怒りにまかせて怒鳴り散らしていたかもしれません。

しかし、そのときに、その怒りを冷静に吟味していく習慣をつけるのです。 この時に、自分自身の怒りと、怒りを発生させた状況を合わせて評価するとよいでしょう。

この怒りはいままでのものと比べてどのくらいか、兄弟のどちらに非があるのか、どのような言葉をかけてやるべきなのか、自分の怒りをぶつけることが正しいことなのか、同じ事態をおこさないためにはどうすればいいのかなどなど、論理的に評価していきます。

そうすれば、大脳辺縁系よりも前頭前野が優位な状態にシフトチェンジしていくので、怒りの感情は収まっていきます。

いざという時にそうするのは難しいという場合は、普段から怒りの湧きそうな場面(あるいは怒ってしまった事実)を思い浮かべ、それを分析していくトレーニングをするとよいでしょう。  

2:怒りをマネジメントできる状態をゴールにして、アファメーションを唱える

二つ目の方法は、怒りをしっかりとマネジメントできる状態をゴールにして、そのリアリティを高めていくという方法です。

リアリティを高めるために、アファメーションを利用します。

アファメーションとは、自分の望ましい状態を作っていくための肯定的な言葉のことです。

肯定的な言葉を毎日唱えることで、親自身の脳内に出来上がった「怒りっぽいというブリーフシステム」を「冷静に対処できるというブリーフシステム」へと変えていくことができます。

たとえばこの場合だと、以下のようなアファメーションが適切でしょう。

「私はどんなときも冷静に子供に接することができている。子供と過ごす毎日の中でどんどんとポジティブな感情が高まっていっている」

重要なポイントは「怒らない」などという否定形を用いないということです。

《*アファメーションの正しい作り方はこちらを参考にしてください→「あなたを成功に導くアファメーションの作り方」》  

まとめ

この記事では、感情にまかせて子供を怒ることがよくない理由と、怒りをマネジメントする方法について解説しました。

怒りは論理的に評価することで鎮まっていくということと、アファメーションを用いて冷静な自分の状態を作ることが、その方法でした。 

参考にしていただけると幸いです。

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