ライフコーチング長文記事

人生の目標、ゴールが見つからないあなたに必要な思考スタイル


さまざまな人に向けてコーチングを説明をする中で、わかってきたことがあります。  

 

「ゴールが見つからない」  

 

このような悩みを持つ人が意外と多い、ということです。

コーチングにおいてまず最初にやるべきことは、ゴールを設定することです。

では、自分にとってゴールになり得るものは何か、そのように考えてみます。

しかし、これといってゴールと呼べるようなものが見つからない、これではその先にあるコーチングの実践がままならない。

このような悩みを抱える人がけっこういるのです。

そこでこの記事では、ゴールがなぜ見つからないのか、そしてそういう人はどのようにゴールを見つければいいのかについて書きたいと思います。  

ゴールとは何か

ゴール設定に関するプリンシプルについて確認しておきましょう。

ゴールとは「心から達成したい夢や目標」です。

そしてその条件として、現状の外側であることが要求されます。

ここでいう現状とは、現在のまま時間だけが過ぎ去った場合に起こりうることも含まれます。  

たとえば、現在あなたが会社に勤めていたとします。

そしてあなたは、その会社の社長になることをゴールに設定しました。

社長には一人しかなれないのだから、現状を超えた大きなゴールだろう、そう考えたとします。

残念ながらこれは正しいゴール設定と呼べません。

なぜなら、あなたが社長になることは、現在のまま時間がただ過ぎ去った場合にも起こる可能性のあることだからです。

もちろん、なかなかそう簡単に社長になることはできないかもしれませんが、コーチングではこのような場合も、理想的な可能性として十分起こるものだと考えます。

以上のことから、現状の外側に設定されたゴールとは、達成されるのに構造的な障壁があり、それを壊さなければ達成されないものであるとわかります。

先ほどの例で言えば、自分の会社の社長ではなく、まったく分野の違う別の会社の社長になることがゴールであれば、それは正しいゴールであると呼べます。

まったく違う分野の会社の社長になるためには、少なくとも今の会社を辞め、新しい業界の勉強をしなくてはならないからです。

これは、現状によってもたらされた構造的な障壁を破壊する、十分にインパクトのある行為であると考えられます。  

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なぜあなたはゴールが見つからないのか

ゴール設定におけるプリンシプルについてはご理解いただけたでしょうか。

ゴールが見つからないという人であっても、ここまでの話は理解いただけているはずです。

実は、ゴールが見つからない人の多くは、ゴール設定についてよく理解していないのではありません。

むしろそのプリンシプルをよく理解しすぎていたからなのです。

事実、私が多く出会ってきたゴールが設定できない人たちを観察してみると、このプリンシプルを十分に理解し、あまりにもこのプリンシプルに忠実であろうとしている傾向がありました。  

心から達成したい、現状の外側にある夢や目標でなければならない  

彼らはこのことに強く囚われてしまっているように見えます。  

具体的に説明しましょう。 たとえば「心からやりたいこと」という表現を取り上げてみます。

あなたにとって心からやりたいこととは一体なんですか、と二人の人に尋ねてみたとします。

一人は「家族と海外旅行も行きたいし、服もたくさん買いたいし、それに仕事でもっともっと成長したいし、、、」 とすらすら答えます。

しかし、もう一人は「お金がたくさんほしいなあ、、、でも本当に自分はお金がほしいのかな、、、いまのままでも満たされているといえば満たされているし、実際お金を稼ぐためにはこれまで以上に仕事を増やさないといけないし、、、それはしんどいなあ、、、でも、ほしいものもある気もするし、、、これって心から望むことなんだろうか」 と悩み始めます。

この違いはお分かりでしょうか。

最初の人は、今ほしいものをただ感じるままに答えただけです。 そこに内省的な吟味はほとんどありません。

しかし、後の人は、ほしいものが本当にほしいのか、どのくらいほしいのか、ほんとうにできるのかなどと、余計なことまでたくさん考えてしまっています。

そうして、ゴールに確信を持てず、いつまでたってもゴールが見つからないとなります。 このように、ゴールが見つからない人の多くは、心から達成したいゴールというプリンシプルを厳しく考え過ぎてしまうのです。

これは現状の外側というプリンシプルについても同様で、いちいち「このゴールは現状の外側じゃないかもしれない」と悩んでしまうのです。    

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軽い気持ちで仮のゴールを設定しよう

さて、それでは、このようにゴール設定でつまずいてしまう人はどのように考えればいいのでしょうか。

簡単です。  

 

ゴール設定をもう少し緩めて考えればいいのです。  

 

このゴールが正しいのだろうか、、、 このゴールはほんとうに達成できるのだろうか、、、 このゴールはどうすれば達成できるのだろうか、、、 このゴールは現状の外側になっているだろうか、、、   すべてはじめから完璧を求める必要はありません。  

「たぶんプリンシプルは満たしているだろう、とりあえずはじめてみよう!」 といった程度の緩やかな捉え方で問題ありません。  

もちろん、とても強い確信とともに「これがゴールだ」とはじめから思えるのならそれはそれで素晴らしいことです。

しかし、そもそも現状の外側にゴールを設定するのだから、現状ではないことにいきなり強烈な確信を持てる方が少ないでしょう。

だとしたら、ゴールへの確信が持てないからといってなかなかゴールを決められずにいるよりは、とりあえず仮のものであってもゴールを設定し、それに向かって動き始める方がいいでしょう。

実際に動き始めれば、このゴールはやっぱりよさそうだとわかってきたり、このゴールためにはこんなやり方がある、と気がついてきます。

もしかしたらその過程では、このゴールはやっぱり必要ではないと感じることがあるかもしれません。

そのときは遠慮なくゴールを変えてしまいましょう。

あるいは、一旦保留することもかまいません。

とにかく、本物のゴールかどうかといったように、現時点でわからないことで足踏みをしてしまうことが一番よくないことです。

なんとなくを自分に許可して、物事を進めながら新しい知識を得て、認識を変え、判断し、ゴールへの感じ方を深めていけばいいのです。

そしてあるとき、   「これこそ本物のゴールだ!」   と強く確信できるときが訪れることでしょう。

そのときにはじめの足踏みしていた段階を振り返ってみると、仮のゴールでもいいから一歩を踏み出してよかったな、心からそう感じられるはずです。  

 

ゴールに関連するその他の記事はこちら↓ 「コーチング理論から考える正しい目標設定の方法」 「コーチング理論から考える一歩先に進んだ目標設定の方法」  

 

まとめ

ゴール設定ができない人は、ゴール設定のプリンシプルを厳しく捉えすぎている可能性があります。

そういう人は、少しその考えを緩め、大枠でプリンシプルを守っているのならば、仮のゴールでを設定し、どんどん動き始めるのがよいということでした。 参考にしていただけると幸いです。  

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