ひ‐くつ【卑屈】 [名・形動]いじけて、必要以上に自分をいやしめること。また、そのさま。「―な笑い」「―になる」 「goo辞書」より引用
苫米地式認定コーチ、TICEコーチの高嶋芳幸です。
いきなりですが、「卑屈」という言葉の引用をしてみました。 そしてこれまたいきなりですが、卑屈な人はモテません。
卑屈であり、かつモテている例を寡聞にして私は聞いたことがありません。
もちろん、絶対に卑屈ではモテないとは言い切れませんが、それにしたってごく少数派でしょう。
多くの人はこの主張に対して、直感的に「そりゃそうだろう」と納得してくださると思います。
しかし、なぜ卑屈な人がモテないのか、その理由についてきちんと考えたことはありますか。
実際のところ、卑屈な人がモテない理由を、上手に説明できる人はあまりいないのではないでしょうか。
そこでこの記事では、卑屈な人がなぜモテないのかを考察しながら、卑屈な人がモテるようになるたのステップを、5段階にわけて書いてみたいと思います。
ステップ1:卑屈はなぜモテないのかを知る
まずは、なぜ卑屈な人はモテないのかについて考えてみましょう。
あなたの周りにいる卑屈な人を思い浮かべてみてください。
もしこの文章を読んでいるあなたが、自分が卑屈なのではないだろうかと心当たりがあるのなら、自分を外側から観察するように考えてみてください。 思い浮かべていただけたでしょうか。
それでは、その卑屈な人のそばに自分がいると考えてみましょう。
卑屈な人はあなたにどのように接するでしょうか。
「自分なんてなんの価値もない」 「また失敗してしまった」 「どうせ生きてたっていいことなんてひとつもないんだ」 卑屈な人は、口を開けばこのようにつぶやきます。
思いやりのあるあなたは、「そんなことはない、君にだっていいところはあるさ」と励まそうとします。
ところが卑屈な人は、自分が卑屈であると確信し、自分が卑屈である理由を徹底的に考え抜いてきたため、変なところで論理的です。
「いいところっていったいどこだよ、具体的に教えて」 「そんな程度じゃ、他にもっと優れている人がいる」 「結局自分にはいいところなんてないじゃないか」 こんな答えが返ってきます。
非常に面倒臭い気分になりながらも、あなたはなんとか励まそうとするのですが、結局卑屈な人は頑として納得しません。
卑屈な人に接していると、あなたはだんだんと自分までもが価値のない人間のように思えてきました。
それもそのはずです。
卑屈な人は自分の価値を認めることができていないわけで、そんな人が他人であるあなたの価値を認めることができるはずないからです。
それどころか、あなたの自己評価を引きずりおろうそうとすらするでしょう。
卑屈な人にとって、まっとうな自己評価を持った人間は眩しすぎる存在だからです。
さて、ここまで読んだあなたは、それでも卑屈な人と一緒にいたいと思うでしょうか。
おそらくほとんどの人がそう思わないのではないでしょうか。 このように卑屈な人は、多くの人にとって望ましくない存在です。
だから受け入れられないのです。
もっと言えば、卑屈な人は多くの人の役に立たないからモテないということです。
ステップ2:卑屈は変化すると知る
ステップ1では、卑屈な人がなぜモテないのかについて考えてみました。
ここからは、卑屈なあなたがどのように自分を変えていけばいいのかについて考えていきましょう。
まず考えて欲しいのは、あなたは生まれつき卑屈だったのか、ということです。
生まれてすぐの赤ちゃんに卑屈な人間はいるでしょうか。
いないでしょう。
ということは、あなたは成長する中でだんだんと卑屈になっていったということです。
多くの場合、何か失敗をしたり、そのことで誰かに心ない言葉をかけられ、自信を失ってしまったことがきっかけでしょう。
「君には価値がない」 そのようなメッセージを投げつけられ、それを自分で受け入れてしまった結果、自分のことを低く評価するようになってしまったのです。
もしあなたの過去が、「君には価値がある」というメッセージだけで埋め尽くされていたとしたら、どのような人間になっていたでしょうか。
おそらく卑屈な人間にはなっていないはずです。
「でも、実際には自分に自信が持てないし、自分に価値があるなんて思えません」 そのようにあなたは思うでしょう。
しかし、ここで言いたいのはそういうことではありません。
あなたが自分のことを卑屈だと思っているその「卑屈」とは、決して固定的なものではないということです。
過去の蓄積によっていかようにも変わり得た、つまり、流動的でどのようにもあり得たという事実を強調したいのです。
そもそも、この世の中にあるもので、他と隔絶して独立して存在しているものなどありません。
すべては他のものとの関係性によって成り立っていると言えます。
ということは、関係のあるものを変えればそれ自体が変化するということです。
女性が子供ができた瞬間から母親になるのと同様、卑屈なあなたでも、関係するものを変えることでいかようにも変わり得るということです。
そのために、固定的で変化しないものなどなく、あなたの卑屈もそうであるということをしっかりと認識しておきましょう。
ステップ3:卑屈にも意味があったと知る
なぜあなたは卑屈なあなたのままで生きてきたのでしょうか。
卑屈であることは、おそらくほとんどの人にとって快適ではないはずです。
堂々と人と正対することもできず、何をやるにも周りに気を使い、肝心なところで行動できない、「そんな自分が毎日快適です」とためらいなく言える人は少ないでしょう。
にもかかわらず、あなたは卑屈である生き方をしました。 こう考えると、卑屈なあなたにも何か意味、役割があったのだと考える方が自然だと思いませんか。
あなたが卑屈であった意味、役割は一体なんなのでしょうか。
こればかりは千差万別で、一概な答えを出すことはできません。
しかし、無理を承知であえて想像してみると、このように考えることができるのではないでしょうか。
「卑屈には、あなたが現実と向かい合うことを避ける意味や役割があった」 少し厳しい言い方かもしれません。
そして、この言葉を聞いて、腹を立てる方もいるかもしれません。
しかし、腹が立ったということは何かしらの心当たりがあるからではないでしょうか。
人は現実と向かい合い、理想に向けて自己責任の行動を取ろうと思うと、不安や恐怖が現れるものです。
その不安や恐怖を上手にマネジメントしながら前向きに人生を進めていくことは素晴らしいことですが、なかなか大変なことです。
その大変さを乗り越えて自分を成長させることから目をそらし、「卑屈な自分」という殻にこもって現実を見据えることを避けていたのではないか、卑屈であることの意味や役割をこう考えることはできないでしょうか。
何もそのことを責めているのではありません。
まず、あなたの卑屈にもそのような意味、役割があったのではないかという視点を持って欲しいのです。
あなたの卑屈は、何らかの意味や役割によって存在させられていました。
ところで、このような意味や役割は、ほんとうにあなたに必要なのでしょうか。
つまり、卑屈を言い訳に本当に欲しいものを諦め、自我の内側に引きこもって生きるようなあり方を心から満足して選べるのか、ということです。
現在の自分に言い訳をせず、堂々と理想の自分へと進んでいくことがあなたらしいのではないですか。
そのような自分に、もしなれるとしたら、なりたいと思いませんか。
「そんなこと無理だ」という思いが頭をよぎるかもしれません。
しかし、その「なりたいと思う」気持ちがいかに微かなものであれ、まずはそれを信じると決めてみればどうでしょうか。
そうすれば、あなたが卑屈であることの意味や役割は減少していきます。
ステップ2でも確認したように、卑屈な性格は固定的なものではありません。
あなたにとって卑屈である意味や役割がなければ、必然的に消滅するのです。
ステップ4:卑屈を手放すには新しい意味や役割を設定すべきだと知る
ステップ3では、卑屈な性格の役割や意味を考え、そういった意味や役割を手放すことを推奨しました。
ステップ4では、意味や役割によって性格が存在するというこの事実を逆手にとって、よりモテる自分になっていただきます。
さて、モテる人が存在する意味や役割とはどのようなものでしょうか。 実はこの質問は、ステップ1の内容と対になっています。
このことにピンとこない方は、もう一度ステップ1を読みかえしてみてください。
モテる人の存在する意味や役割は、人の役に立つことです。
役に立つという言い方はあまりにも身も蓋もない言い方かもしれませんが、実際にそうなのです。
明るい人がそばにいれば、こちらまで明るくなるし、優しい人がそばにいれば癒されます。
知性的な人がそばにいれば勉強になりますし、勇気ある人がそばにいれば励まされます。
このように人の役に立てば、それだけ多くの人から必要とされることは容易に想像がつくでしょう。
つまり、モテるということです。
もう少し想像してみましょう。
人の役に立っているあなたは、どのような状態でしょうか。
満足している人の笑顔がそばにあり、あなたを頼ってくる人がたくさんいます。
同性からは憧れの眼差しを向けられ、異性からは熱い視線を送られます。 それもこれもあなたが、人々の役に立てているからです。
ただし、勘違いして欲しくないのは、これは決して自己犠牲であってはならないということです。
周囲の役に立っているあなたは、自分自身が心から満足していなければなりません。
なので、役に立つ自分を設定するということは、「自分にとっても役に立つ自分である」こともきちんと含めておきましょう。
とにかくそうすることで、卑屈な自分は消失してしまいます。 あなたが卑屈である必要がなくなるからです。
ということで、卑屈な自分を手放したいあなたは、先に人の役に立つ自分としての意味や役割を設定してしまいましょう。
自分なりの価値を人に提供すると決めていけばいいのです。
そうすれば、いつの間にかモテまくっている自分になっていることに気がつくでしょう。
ステップ5:モテるためには人の役に立つ意味や役割を設定し続けることだと知る
ステップ4で、では、モテるために人の役に立つ自分を設定することに成功しました。
その入り口は、卑屈な自分を観察し、固定的なものなどないことを実感することからはじまりました。
このステップでは、そのプロセスを徹底し、繰り返していくことについて書いていきます。 自分の中の気に入らないものは、卑屈以外にもあるのではないでしょうか。
後ろ向きな自分、愚痴を言ってしまう自分、なんでも手抜きしてしまう自分、、、まずはこれらが、固定的なものではなく、今現在なんらかの意味や役割があって存在しているのだと認識します。
そして、人の役に立っているかどうかという観点からこれらを観察していきましょう。
もしこれらが人の役に立っていないとしたら、こう考えてみましょう。 「自分を含めた人々の役に立つ自分になると決めた今、これらは必要ないはずだ」 その上で手放し、より人の役に立つ自分になっていきましょう。
そのようにして人の役に立つ人になったあなたは、どんどんモテるようになっていきます。
それだけでもずいぶんな変化を感じられるでしょう。
しかし、まだまだ満足してもらっては困ります。 せっかくですから、もっともっとモテるようになってしまいましょう。
あなたが設定した「人の役に立つ」のスケールを大きくしてみるのです。 そもそも設定した「人」とはどのくらいのスケールでしょうか。
自分を含む、直接関わりのある人たちくらいなのではないでしょうか。
もちろんこれだけでも十分立派なことなのですが、あなたはもっとモテることができます。
「人」のスケールを大きなものにしていきましょう。
関わりのある人すべてから、日本の人すべてに、日本の人すべてから世界の人すべてに広げていきます。
世界の人すべての役に立つ自分とはどんな状態であるかを考え、そうあろうと決めてしまうのです。
さらに、世界の人すべてから、この宇宙のありとあらゆる存在すべてに、役に立つ自分であるということを決定するのです。
人間というスケールを超え、この宇宙の全存在にとって役に立つ状態を考え、そうあろうと決めましょう。
そうすればあなたは、この世の中にとってますますかけがえのないものとなるはずです。
以前の卑屈なあなたでは、想像もつかないほどにモテるようになっているでしょう。
まとめ
卑屈なあなたがモテるようになるには、どうすべきかということについて書きました。
まずは卑屈なあなたは固定的なものではなく、変化可能であるという認識を作ります。
そして、自分を含めたありとあらゆるものにとって役に立つ自分を設定するということでした。
参考にしていただけると幸いです。