コーチングとは何かについて書かれているウェブサイト、書籍はたくさんあります。
職業柄そういったものをたくさん読みましたが、多くはきちんとした理論に基づいて書かれたものではなく、著者の経験をまとめたものになっていることが残念です。
私の提供するコーチングは、科学的な理論に基づいた次世代のコーチングです。
それゆえ、パーソナルコーチングにおいても、セルフコーチングにおいても確実な結果につなげることができます。
しかしながら、理論がしっかりとあるがゆえに、理論の中に含まれる大切な用語を理解することが難しいという面があります。
用語の意味を理解することが難しいのではありません。
用語そのものに含まれる深い意味を捉えることに時間がかかってしまうのです。
そこでこの記事では、用語の深い意味の理解を助けるために、コーチングにおけるそれぞれの用語の定義を確認し、参考になる記事を紹介したいと思います。
1:苫米地式コーチングの概要
コーチングとは、クライアントのゴール設定を促し、ゴールを達成できるマインドの構築をバックアップしていくことです。
そういったコーチとクライアントの関係をコーチングと呼んだり、そこで交わされるやりとりのことをコーチングと呼んだりします。
「苫米地式コーチングとは何か、理論があるとはどういうことか」では、コーチングにおいて理論があるということはどういうことなのか、また、なぜ理論がなければならないのかについても説明しています。
コーチングには、パーソナルコーチングとセルフコーチングがあります。 パーソナルコーチングとは、コーチングの理論と技術を修めたプロのコーチをクライアントが雇い、定期的なセッションの中でコーチングを行うことです。
セルフコーチングとは、コーチング理論を学んだクライアント自身が、自分に対してコーチングを行うことです。
「【決定版】パーソナルコーチングとセルフコーチングの違いとは」では、パーソナルコーチングとセルフコーチングの違いについて詳しく説明しています。
2:ゴール
コーチングにおいて最も重要な概念がゴールです。
ゴールとは、達成すべき夢のことです。 いわゆる目標のことであると理解してもよいでしょう。
しかし、一般に言われる夢、目標とはいくつかの点において違いがあります。 その代表的なものは、ゴールは現状の外側に設定しなければならないというプリンシプルです。
「コーチング理論から考える正しい目標設定の方法」では、ゴールは現状の外側にできるだけ大きなものを設定するという、超重要事項について詳しく説明しています。
「コーチング理論から考える一歩先に進んだ目標設定の方法」では、ゴールは複数持ち、バランスが取れたものである必要があるという内容を説明しています。
「教育のプロが教える、子離れできない親がコーチングを学ぶべき理由」では、子離れできない親は自分のゴールを持っておらす、正しく子離れしていくためには親がゴールを持つべきであると主張しています。
「「うつ」まで巻き起こす、SNS疲れの原因と対策」では、SNSに疲れてしまうのは、ゴールから考えてSNSを利用するという発想が欠けていて、不必要な情報に振り回されてしまうことにあるという内容を説明しています。
3:エフィカシー
エフィカシーとは、ゴール達成のための自己の能力の自己評価のことです。
エフィカシーの重要な点は、自己評価なので自分で勝手に上げてよいということです。
自分にはこういうゴールがありそれは確実に達成できる、という強い確信がエフィカシーなのです。
以下の記事では、エフィカシーの詳しい説明と、どのようにすれば効果的にエフィカシーを上げていけるかについて書いています。
「自分に自信が持てない人のための処方箋(基礎編)」では、エフィカシーという概念の詳細な説明と、その本質は自分で勝手に上げることであるという内容が書かれています。
「自分に自信が持てない人のための処方箋(発展編2)」では、エフィカシーを上げるために、エフィカシーが高い人との人間関係を作ることが効果的であると主張しています。
4:コンフォートゾーン
コンフォートゾーンとは、その人にとっての安心できる領域のことを意味します。
現状の外側にあるゴールを達成しようと思うのなら、いま自分がいるコンフォートゾーンを飛び出す必要があります。
その際には、不安な気持ちが湧いてくることが多く見られます。
そういった不安な気持ちをうまくコントロールし、コンフォートゾーンを飛び出すにはコツがあります。
「コーチングの理論で考える失敗しない転職の仕方」では、転職とはコンフォートゾーンを飛び出すことそのものであり、そのことを理解しておくことが転職を成功させることにつながるという記事です。
「教育のプロが教える、子供に自信をつけさせるとっておきの方法」では、子どもが成長し、親のコンフォートゾーンから飛び出そうとした結果、親は無意識に子どもの自信をくじくようなことがある危険性を指摘しています。
「痩せられない人必見! ダイエットをしても痩せない真実の理由とは」では、ダイエットで痩せられない場合の本質は、太っていること自体がコンフォートゾーンになっており、そのコンフォートゾーンを移動させるという発想ができていないという説明をしています。
「コーチング理論から考える、後悔しない生き方をするために」では、後悔はコンフォートゾーンを飛び出す怖さを味わわないですむためにしているのではという厳しい指摘をしています。
5:抽象度
抽象度とは、情報量で概念を並べ替えた上下関係のことを意味します。
「コート、ジャケット、パンツ」という概念をひとつ抽象度を上げて見ると「衣服」となります。
このような関係を抽象度の上下関係というのです。 コーチングにおいては、ものごとの抽象度を上げて観察することがたいへん重要視されます。
その結果、低い抽象度で見ていたときに解決できなかった問題の解決方法がひらめいたりするからです。
「職場の人間関係に疲れた人が意識するべきたったひとつのこと」では、人間関係の問題を、抽象度をあげて観察することによって解決するというやり方を提案しています。
「孤独な経営者がコーチを雇うことのススメ」は、経営者とは組織内でもっとも抽象度の高い人であり、他の人には見えないものが見えているため、孤独に陥るのは必然であるという内容の記事です。
「振られた恋人と復縁するための5(ファイブ)ステップ」では、振られた恋人との復縁は、自分だけのハッピーではなく、抽象度をひとつあげたお互いのハッピーを未来に設定することが大切であると主張しています。
6:スコトーマ
スコトーマとは、心理的な盲点のことを言います。
何かに意識を向けて注目するということは、それ以外が意識の外側に隠れてしまうことになります。
この意識の外側の領域や、外側に隠れたしまったもののことをスコトーマといいます。
ゴールを達成していくためには、このスコトーマの中にある今まで自分の認識にあがらなかった新しい情報を手に入れていく必要があります。
「孤独な経営者がコーチを雇うことのススメ(後編)」では、スコトーマが生じるメカニズムと、経営者はスコトーマを外してくれるコーチを雇うと大きなメリットがあると説明しています。
「嫌な上司をこの世から消し去る技術」では、上司と折り合いのつかない人は、スコトーマの原理を逆手に取り、嫌な上司をスコトーマの中に入れて認識できないようにするという解決方法を提案しています。
7:ブリーフシステム
ブリーフシステムとは、その人が持っている信念の集合のことをあらわします。
信念とは、コーヒーと紅茶があったときにはコーヒーを選ぶ、というように無意識レベルでの選択、判断、評価そのものであるといえます。
記憶によって出来上がった信念の集合であるブリーフシステムが、その人の人格であると考えることができます。
ゴールを達成するためには、現在のブリーフシステムが変容していく必要があります。
「教育のプロが教える、感情に任せて子供を怒るのがよくない理由」では、勉強ができない子供はブリーフシステムがそのように出来上がっており、その原因は親が感情にまかせて子供を叱責したことにあるという注意を喚起しています。
8:ドリームキラー
ドリームキラーとは、ゴールを設定した際に現れるゴール達成を否定する存在のことを言います。
親はもっともドリームキラーになりやすい存在です。
ドリームキラーは、大きなゴールを設定して動き始めると必ず出現するので、あらかじめ対策を講じておく必要があります。
もっとも効果的な対策は、ゴールは不用意に他人に教えないというものがあります。
「25倍収入を増やすことのできるマインドの構築法」では、収入を上げるというゴールを設定すれば、必ずドリームキラーが現れることを指摘し、そのメカニズムと対策について説明しています。
9:セルフトーク
セルフトークとは、人間が自分自身に語りかける言語のことを言います。
セルフトークの中には、言葉に出されたつぶやきや、言語としてはっきりとして知覚できないような想念も含まれます。
セルフトークの積み重ねがその人の人格を作り上げていきます。 ゴールを達成できた自分になっているということは、ゴールにふさわしいセルフトークを日常から繰り返しているはずであると考えることができます。
「自分に自信が持てない人のための処方箋(発展編1)」では、自信のない状態はセルフトークの結果であると指摘したのち、セルフトークをコントロールする具体的なステップを紹介しています。
10:have to、want to
have to、want to はそれぞれ、やらなければならないこと、やりたいことと理解することができます。
コーチングが目指すのは、have to が 0%であり want to が 100%である状態です.。
また、人間は want to の状態であるからこそ能力を発揮することができます。
ゴールを達成するために能力を発揮するには、そのゴールが want to である必要があります。
「そうはいってもやりたいことが見つからないんです」そんな人がどう考えるべきか」では、want to なことだけをやるべき理由を説明したのち、どのようにすればやりたいことが見えてくるのかを段階的に提示しています。
「やりたいことがありすぎて困っている人の頭の中」では、やりたいことがありすぎて困っている人は、それらの中に他人から仕掛けられた have to なものが紛れ込んでいる可能性を指摘しています。
「教育のプロが教える、子どもに読書の習慣をつける4つのアイデア」では、読書をするさまざまなメリットを紹介したのち、子供に読書の習慣をつけてあげるには、いかに want to で子供自身が取り組める読書環境を用意してあげられるかが大切であると主張しています。
11:臨場感
臨場感とは、五感を通じて生成された情動や体感に結びついたリアルな感じのことを言います。
ゴールを設定した際に重要なのは、現実の世界よりもゴールの世界の臨場感を上げることです。
目の前の世界の臨場感はあまりにも高いので、ゴールの臨場感を勝たせるには工夫が必要です。
「コーチング理論から考える目標設定のリアリティを上げる方法」では、ゴールを達成するためになぜ臨場感を高める必要があるのかを説明したのち、ゴールの臨場感を高める具体的なワークを紹介しています。
12:ステータス・クオ
ステータス・クオとは、大きな構造的変化が起こらないままやってくるであろう未来も含んだ現状のことを意味します。
ゴールを達成するには、この現状から外へと飛び出していく必要があります。
ステータス・クオを飛び出すためのポイントは、大きな構造的変化が起こらなければ達成できないようなゴールを設定することです。
「考えすぎる性格の人が行動するために知ってほしいこと」では、ステータス・クオの中でいくら一生懸命行動しても、状況は大きく変わらないということを指摘した上で、考えることをいったんやめて直感で動くことを勧めています。
「クリエイティブ(創造的)な仕事をしたい人が知っておくべきこと」では、真のクリエイティブとはステータス・クオの外側にあるものであり、そのためは、want to のゴール設定、大量の知識、ステータス・クオの外側に飛び出す勇気が必要であると主張しています。
13:アファメーション
アファメーションとは、自分に向けて唱える肯定的な言葉のことを意味します。
ゴールに合致したアファメーションを日々唱えることで、ゴールを達成した状態のマインドを積極的に作っていくことができます。
そのようなマインドができた結果、ゴールが達成されるのです。
「あなたを成功に導くアファメーションの作り方」では、アファメーションを唱える有用性を述べたのち、正しいアファメーションの作り方について解説しています。
まとめ
この記事では、苫米地式コーチングにおける用語の意味を解説し、その理解を助ける記事を紹介しました。
実はコーチングにおいて重要なことは言葉で説明できる理論ではなく、言葉を超えた体感にあります。
コーチを雇うということはその体感を共有することなのです。
とはいえ、そういった体感は、理論を理解しておいたほうが強力になることはいうまでもありません。
ぜひ、この記事を活用し、理論を勉強していただけるとうれしいです。